朝日放送時代に日本初のパーソナリティーとして活躍し、6日に87歳で亡くなった中村鋭一さんをしのび、同局後輩で、ABCラジオ「おはようパーソナリティ」を受け継いだ道上洋三アナウンサー(74)が8日、番組内で、中村さんが歌った「六甲おろし」を放送し、追悼した。

 中村さんは77年に退社するまでの6年間、ABCラジオ「おはようパーソナリティ中村鋭一です」を担当し、軽妙洒脱(しゃだつ)な語り口と、愛する阪神タイガースに傾倒した放送で、番組を「関西名物」に育て上げた。

 道上アナは、番組で中村さんの訃報を伝え「40年かかっても、大先輩に追いつけたと思えた日は1日もありません」などと、大先輩への敬慕を表現した。

 放送局は「不偏不党」とされた時代に、中村さんは阪神が勝利すれば上機嫌で歌い、阪神タイガースの歌を通称の「六甲おろし」と呼び続け、その通称を定着させた。いわば「六甲おろしの父」でもある。

 同じく阪神ファンの道上アナは、77年に番組を「おはようパーソナリティ道上洋三です」として引き継いで以降、「鋭ちゃんスタイル」を踏襲。阪神が勝てば、翌日に「六甲おろし」を歌っている。

 高校野球の中継も、関西弁でアナウンスした型破りな大先輩だった中村さんへの思いは尽きないようだった。