大泉洋(44)が22日、東京・丸の内TOEIで主演映画「探偵はBARにいる3」(吉田照幸監督、12月1日公開)公開記念として「大泉洋映画祭」を開催し、自ら第1回最優秀主演男優賞を受賞し、ガッツポーズした。

 この日から、大泉の主演映画の中から集めた7作品を同劇場で上映することを受け、初日舞台あいさつに立った大泉は「大泉洋国際映画祭にお越しいただき、ありがとうございます。世界4大映画祭の1つと言われていますけど…華々しく開幕しました。どの作品も最優秀にふさわしい」などとあいさつした。

 終盤で、第1回最優秀主演男優賞が発表されるタイミングになると、大泉は壇上で目をつぶり、手を合わせた。大泉の主演映画7本から選ぶのだから当然、受賞者は大泉しか考えられない状況で、客席から失笑が漏れる中、受賞者としてコールされた名前は、やはり大泉。その瞬間、大泉は自身をかたどった黄金のトロフィーを手に歓喜のガッツポーズ。「自分でも予期していなかった。まさか本当に取れると思わなかった。正直、驚いた。大泉洋国際映画祭で第1回…光栄」と声を詰まらせた。

 一方で、イベントを企画した配給の東映に、注文を付けることも忘れなかった。まずトロフィーについて「髪が若干、大仏感が出ている。もう少し、細かく作り込んでくれると良かったな」と文句を付けた。宣伝スタッフによると、トロフィーは米アカデミー賞のオスカー像をイメージして作ったというが、髪形が気にくわなかったようだ。

 さらに、プレゼンターとして駆け付けた、「探偵はBARにいる3」で共演の前田敦子(26)に対し、自分の目の前で段取りを説明した、宣伝スタッフの配慮のなさにも苦言を呈した。

 大泉 東映さんにお願いしたいのは、ここ(舞台上)に上がる前の打ち合わせを、僕の前ではやってほしくなかったな。ここに来た瞬間に、スタッフがうれしそうに「このトロフィー、いいでしょう?」、「すごくないですか、これ?」と最初から俺に見せてくる。本当は、ここで初めて見たかった。イベントに関する茶番感がひどい。もう少し、東映さんには、このイベントに、もっと重々しく挑んで欲しかった。

 大泉は「おそらく、俳優界で、このイベントをやるって言うのは、僕だけ。おそらく今後、マネする人は出てこないと思う」と胸を張った。そして前田に「次回、もし前田敦子映画賞があった時は、もちろん、僕がプレゼンターで行って、最優秀女優賞を読むから」と約束した。

 前田が「やった~。でも、恥ずかしい。大泉さんだから、こういうのが形になる」と笑いながら拒否すると、大泉は「恥ずかしいとは何事だ! この栄えある賞を」と胸を張った。

 「大泉洋映画祭」映画祭では22、23日に「探偵はBARにいる」(11年)、24、25日は「-ススキノ大交差点」(13年)、26日は「しあわせのパン」(12年)、27日は「グッモーエビアン!」(同年)、28日は「青天の霹靂」(14年)、29日は「駆込み女と駆出し男」(15年)、30日は「アイアムアヒーロー」(16年)を上映する。既に公開が終了し、かつ配給の枠を超えた作品を劇場で見ることが出来る。大泉は「今日から毎日、私の出た作品が、また映画館で見てもらえるのが本当にうれしくて。1度、公開が終わっているので、映画館でかかることは、まずない。会社を超えて、さまざまな映画が上映される。私も本当は見に行きたい」と喜んだ。【村上幸将】