テレビ東京系料理番組「男子ごはん」(日曜午前11時25分)が、放送10周年を迎えた。

 「男子ごはん」は、TOKIO国分太一(43)と料理研究家の栗原心平氏(39)がおしゃべりをしながら、時にはお酒を飲み、ゆるい空気感のまま進行していく料理番組だ。

 栗原氏が調味料を入れ忘れたり、手順を間違えたり、料理番組らしからぬシーンも見られるが、「なんとかなりますよ」というスタンスのもと番組は進んでいく。少々のことで撮り直しなどしない、おおらかな魅力がある。

 そんな「男子ごはん」が10周年を迎えたことを記念し、視聴者を招いてクッキングライブイベントを行った。イベント後の取材で、国分は「始まった当初は、いろんな人からゆるすぎないかと言われましたが、気付けばそのゆるさのまま10年。どこまで続くのか楽しみになってきました」としみじみと話した。「男子ごはん」ならぬ「おじさんごはん、じじいごはんまで」と意気込む一方で、番組のトレードマークになっている短パンの着用については「60歳の短パンは耐えられるのかな」と苦笑していた。

 パートナーの栗原氏について聞かれると、「最高の相棒。僕のことを年上と思ってないところがいい」。イベントで、パスタをゆでる際どれくらいの塩を入れるべきか聞かれた栗原氏が、ざっくりと目分量の塩をつかんで「ハイ」と国分に差し出したり、自分が苦手にしているみじん切りを国分にお願いしたりと、関係性の良さが感じられるやりとりに笑ってしまった。

 「男子ごはん」はもともと、国分と料理研究家のケンタロウ氏(45)のコンビで08年にスタートした。12年にケンタロウ氏がバイク事故を起こし療養に入ったことをきっかけに、栗原氏を新パートナーに迎えて番組は継続した。

 ケンタロウ氏とは国分が出版した書籍内の企画で出会ったといい、「波長が合うというか、話してる内容がめちゃくちゃ面白くて。これは動画に残すべきだと」と、番組開始のきっかけになったことを明かした。「そこから生まれた番組がここまで続くという、奇跡のような番組。出会いに感謝です」と続けた。

 21日に放送された90分スペシャルでは、療養中のケンタロウ氏から手紙が読まれた。10周年のお祝いと2人に対する感謝がつづられていたほか、「残念ながら、まだ短パン男子にチューニングが合っていないんだ」とユーモラスな言葉で現在を伝えるものだった。

 取材の中で、国分は「いつか3人で『男子ごはん』をやりたい」と話していた。いつか3人の短パン男子がテレビで見られることを楽しみにしている。