米映画「エクスペンダブル」シリーズや「ロミオ・マスト・ダイ」(00年)など多くのハリウッド映画で活躍する中国出身の俳優ジェット・リー(55)が、チベットでファンと撮影した写真がかつて面影がまったく感じられないと大きな衝撃が広がっている。米ハリウッド・レポーター誌によると、リーは2010年から甲状腺機能亢進(こうしん)症を患って闘病していることを13年に公表し、「今後はアクション映画を作り続けられるか、人生を車いすに座って過ごすことになるか分からないと医者に告げられた」とコメントしていた。

 闘病のために「エクスペンダブル3 ワールドミッション」(14年)以降はハリウッド映画から遠ざかっていたリーの近影がファンによってSNSで公開されたが、背中を丸めて支えられて立っているリーのわずかに残った頭髪は白く、顔にも深いしわが刻まれており、55歳の実年齢よりも20歳以上年上に見える。中国や香港のファンたちは、「誰だか分からない」と驚きを隠せずにいるという。カンフースターとしてかつて一世を風靡したリーは、甲状腺と心臓の病気に加え、過去の撮影中に負った脊髄と足のけがの後遺症にも悩まされており、長時間立っていることが困難な状態だと同誌は伝えている。しかし現在、ウォルト・ディズニーが製作する実写版映画「ムーラン」(20年公開予定)で皇帝役の出演に向けて最終調整を行っていると伝えている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)