9月16日に引退する安室奈美恵(40)が3日、全国5大ドームツアー「Finally(ファイナリー)」最終公演を東京ドームで行った。2月から始まったラストツアーは、国内5カ所で17公演、海外は中国、香港、台湾で6公演を行って80万人を動員。25年間こだわり続けたパフォーマンス中心の安室スタイルを最後まで貫きながら、最後はファンや音楽への感謝の思いを涙ながらに語って締めくくった。

 全国のファンに25年間の感謝を伝えにいく旅路も、終わりを迎えようとしていた。最後の曲「How do you feel now?」を歌い終えると、その旅を共にしてきたダンサー16人それぞれと抱き合った。自然と涙があふれた。タオルで涙をぬぐうと3分間、ファンへの感謝の思いを語った。

 「デビューして25年、いろいろなことを経験させていただきました。そして、たくさんのファンの皆さんに出会うことが出来ました。この25年間が、私の中でとてもとても大切な思い出になりました。こんな私にすてきな思い出を作ってくださったファンの皆さん、心から感謝しています」

 ずっと向き合ってきた音楽への感謝も口にした。

 「一音楽ファンとして、皆さんのすばらしい毎日の中に、すばらしい音楽が常にあふれているよう、心からそう願っています。これからもすてきな音楽に、たくさんたくさん、ぜひ出会ってください!」

 ここ10年ほどほとんどテレビ出演せず、ライブMCもあいさつ程度。ステージでのパフォーマンスを追求してきたが2月17日のツアー初日(ナゴヤドーム)から封印を解き、素直に思いを届けてきた。名古屋では「25年間楽しいことも悲しいことも、自分でもジェットコースターみたいな人生で、悲しくて胸がキューンとすることもありました」と吐露。それでも「こんなにも情熱を注げることに人生の中で1個でも出会えてラッキーだった。それくらいスペシャルな25年になった」と明かした。大阪ではファンの温かい声援にもらい泣きする場面もあった。

 この日のライブも「Hero」で幕を開けると、「Don’t wanna cry」「CAN YOU CELEBRATE?」など大ヒット曲から「Do it For Love」など最新曲まで、最後とは感じさせないエネルギッシュなダンスと歌で5万2000人を魅了した。

 デビュー日で、引退日に設定している9月16日まで3カ月あまり。今後について所属レコード会社は「現時点で何も決まっておりません」としているが、安室は最後のMCで「9月16日“以降”はステージに立つことはありません」。「最後は笑顔で。みんな~元気でね~! バイバーイ!!」と手を振ったが、これまでファンをいい意味で裏切ってきた安室だけに、最後まで目が離せなくなりそうだ。【大友陽平】