17日に肺炎のため死去したロック歌手で俳優の内田裕也さん(本名・雄也=79)が、16年12月に亡くなった音楽プロデューサー石坂敬一さん(享年71)を慕っていたことを、2人を知る関係者が19日、明かした。

財界人を集めたパーティーに石坂さんが出席することを知った裕也さんは、石坂さんに会うために会場を訪れた。だが、玄関脇に1人たたずんでいる姿を見た。声をかけると「石坂さんに会いたいけど、『自分がそこに行ったら会の主催者に迷惑がかかるから』と言っていました。そういう方でした」と振り返り、「だから、裕也さんにいわゆるロックローラーの悪いイメージは全然ないんです」と明かした。

「裕也さんは石坂さんの行くところには、どこにでも着いて行っていましたね。ものすごく仲が良さそうに見えました。石坂さんが亡くなった時も、かなり落ち込んでいるように見えました」と明かした。

また、石坂さんも裕也さんを好きだったという。「裕也さんは石坂さんよりも年下ですが、音楽だけなくいわゆる友情のようなものでつながっていたように思います。2人とも人のために一生懸命頑張るタイプでしたから」と話した。

石坂さんといえば、ビートルズをはじめ洋楽ロックのディレクターとして活躍。その後、プロデューサーとして矢沢永吉、BOOWY、長渕剛ら邦楽ロックはもちろん松任谷由実らのポップスに加え川島なお美さんや本田美奈子.さんらアイドルなども手掛けてきた音楽業界のカリスマ的存在だった。

「石坂さん自身ロックバンドをやっていましたが、ロック以外にも精通していましたし、経営者としても素晴らしい方でしたから、そんな石坂さんに裕也さんは刺激を受けていたのかもしれません」と話した。