歌手松山千春(65)の実母・ミヨさんが16日午前0時3分、北海道・足寄町内の介護施設で老衰のため亡くなったことが18日、分かった。99歳。葬儀・告別式はこの日、同町内で執り行われた。

ミヨさんは1921年(大10)に足寄町で生まれた。千春もコンサートなどで、たびたびミヨさんについて「大正生まれというとピンとこない方も多いと思うが、よくあの太平洋戦争を生き抜いたと思う」と話すなど、話題にしていた。

夫の明さんを95年に、長女の絵里子さんを98年に病気で亡くした。ミヨさんもここ数年は、体力面の不安から同施設に入居しており、千春によると「ほとんど寝たきりで、途中からは俺のことも分からない状態だった」というが「ある時『また、来るからな』って声をかけたら『また来てね』って、ちゃんと答えていた。やっぱり俺にとってオフクロはオフクロだった」。

千春は先週にもミヨさんの元を訪れており「体力は落ちていたように感じた。でも元気そうだった」という。ミヨさんは3月15日に100歳を迎える予定で、千春自身も今月25日にはデビュー45周年を迎える節目でもあった。

千春は「100歳になったら、オフクロのために俺も盛大にお祝いをやってあげたいと思っていたんだけどね。だから、100歳になるまで、あと2カ月頑張って欲しかった。今は、それが無念だし残念でたまらない。このコロナ禍で、そばにいてやれなかったという思いもある」と、最愛の母を亡くしたショックを隠しきれない様子だった。