歌舞伎俳優市川猿之助(本名・喜熨斗孝彦)容疑者(47)が母親に対する自殺ほう助容疑で逮捕され一夜明けた28日、各方面への衝撃、影響は広がっている。
「市川猿之助」という芸名が今後どうなるということについても不透明だ。演劇評論家の上村以和於(いわお)氏がいくつかのパターンや例を解説した。またこの日、猿之助容疑者が、事件発覚前日の5月17日に自殺方法をインターネットで検索していたことも、捜査関係者への取材で分かった。
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市川猿之助という名前について、上村氏は「今の猿翁さん、つまり3代目猿之助の働きで、名前が大きくなった。歌舞伎をあまり見ない方でも『市川猿之助』は聞いたことがあるという方も多いでしょう。それを4代目が継いでここまで来たので、ずっと続いてほしい名前であることは確かです」と話した。
猿之助容疑者の逮捕を受け、今後考えられる名前の処遇について、(1)止め名(2)預かり-について解説してくれた。
上村氏は(1)について「猿之助という名前は4代目限りでもう誰にも継がせない、ということです」と説明。ただ「どの立場の人が決めるのか、ということは疑問ですね。公然と、これは止め名ですとアナウンスするものでもありませんし」と言う。これまでも止め名状態になっていた名前はいくつかあり、年数を経て復活する例もある。
(2)は「市川猿之助」を返上し、しかるべき立場の人物が預かるというもの。預かっている間は、名前は休眠状態になる。上村氏は「継ぐべき人が出てきた時に、5代目として継がせるというものです」と説明した。
2つのパターンについて説明した上で、上村氏は、市川中車(香川照之=57)の長男市川團子(19)がいずれ5代目猿之助を襲名する見通しについて「クエスチョンマークになってしまった」と残念がる。「團子という名前になったことは、いずれ猿之助になる道があったということ。今回のことがなければ、何十年後かに猿之助を襲名していたはず。その道もどうなるか」とした。ただ、最近の團子のめざましい活躍を見て「第1歩を踏み出したばかりですが、期待は大きい」とし、周囲も大事に育てていくだろうとした。
猿之助容疑者に俳優ではなく、演出家などでの復帰を望む声もある。上村氏は「捜査がこれからどうなるかも分からない。今の時点であれこれ考えることは難しい」と慎重に話した。



