テノール歌手の秋川雅史(55)が、第107回「二科展」(彫刻部)で3年連続となる入選を果たした。2007年(平19)に「千の風になって」をヒットさせた秋川には彫刻家という、もう1つの顔がある。
10年に訪れたドイツのオーバーアマガウという街で木彫刻に触れ、その時に購入した鷹の彫刻を見て「自分でも彫れる」と思ったことがきっかけで彫刻を始めた。21年に初めて「木彫楠公像」が二科展に入選を果たし、昨年も「木彫龍図」が2年連続で入選。そして、自身18作目となる「木彫蛙と蛇」で3年連続での入選となった。
昨年出演した『踊る!さんま御殿!!』では「等身大の仁王像を彫りたい」と発言。これを聞いた群馬県の寺院から制作の依頼を受け、現在5年計画で2メートルの仁王像を制作しているという。
9月8日に東京オペラシティで行われるコンサートでは、自身初の試みとして、過去の二科展入選作品など、計3作品の展示会も同時開催され「音楽」と「彫刻」という『秋川雅史 二刀流の世界』が楽しめる。
秋川雅史コメント
彫刻家として初めて評価を頂いた2021年から2年連続での入選となり、3年目となる今年の「二科展」への応募はまさに自分自身への挑戦でした。
昨年と一昨年はどちらも3年ほどかけて制作した大作を出品しましたが、今回は構想から完成まで1年という中で仕上げた小さな作品です。
私の彫刻の好みは写実的な作品です。これまでも躍動する馬や武士の鎧、またうねる龍の姿などを細かく写実的に表現してきました。
本来私は木肌の色や質感を見せる無彩色の作品を好んでいますが、今回は竹の上にいる蛙と蛇です。作品は色の対比も作品の良さを引き立てる要素になると思い、故郷愛媛県の西条に帰省した時に、山の竹藪から枯れて倒れて落ちていた竹の木を一本持ち帰り、彩色を前提にイメージを構築していきました。
枯れた竹の薄茶色とカエルの黄緑とヒバカリという蛇の濃い茶色のコントラストを美しく、また本物と同じように写実的に表現し、竹から蛙と蛇まで檜の一木で彫り上げました。
制作の過程においては、持ち帰った竹の木だけでなく、アマガエルを捕まえてきて観察から始めました。
彩色に関しては、最後に先生に修正は入れてもらいましたが、一応自分で塗る事にトライしています。
タイトルに関しては、これまでの私の二科展の出品作は頭に“木彫”が入っています。
私の彫刻のテーマは、ある姿を写実的に木で彫ること。木彫◯◯とは、そういう意味があるのだと、今回私の作家としてのテーマを位置付けた事にもなり、最終的に作品タイトルは『木彫蛙と蛇』に致しました。



