池松壮亮(33)が26日、都内で、主演映画「白鍵と黒鍵の間に」(冨永昌敬監督、10月6日公開)のジャズライブイベントに出席した。

昭和末期の夜の銀座を舞台に、2人のジャズピアニストを巡る運命を描く。

イベントはジャズレストランで行われた。役柄とともに紹介されると「映画がここから盛り上がっていければと思ったんですが、さっき飲んでしまって。今、酔いが回っています」と笑顔。原作者のピアニスト南博氏(63)、音楽担当のピアニスト魚返明未氏(おがえり・あみ=32)、映画に出演するサックス奏者松丸契氏(28)による演奏もあり「今日はしゃべりに来たんじゃなくて、お三方の音を聞きに来たんですよね…」とぼやいて笑わせた。

ジャズピアニスト志望の博と、敏腕ピアニストの南の二役を演じ、劇中で「ゴッドファーザー 愛のテーマ」をピアノ演奏する。猛練習して臨んだが「やりますって言ったことを何度後悔したか。『俺は何をしているんだ』というせりふが出てくるんですが、毎日のように思ってました」と苦笑いで振り返った。

同曲の演奏シーンは元々魚返氏のピアノの音に池松が動きを合わせる予定だったが、冨永監督によると「指のお芝居のために練習していたら、音の方の完璧になっていた」と池松自身の演奏を採用。練習時間もないまま、池松がプロの即興演奏の音に動きを合わせる場面もあったといい「魚返君の演奏を壮亮君がじっと見て、本番はその音を鳴らしながら魚返君の通りに演じないといけない。練習期間がなかったのによくできたな」と観察力に感嘆した。

池松は「できてないんですけど」と断りを入れつつ、「『太鼓の達人』みたいにタイミングさえ合ってればいいかなと思って」と笑った。