秋元康氏が20日、都内で日刊スポーツなどの取材に応じた。新たに総合プロデュースを手がけるボーイズグループオーディションを開催中。来夏めどオープンの専用劇場予定地、ダイバーシティ東京プラザ6階を訪れた。この時代だからこそ、あえて生の臨場感や肌で感じる空気を売りにした。「ゼロから目撃できるアイドル」を羽ばたかせる。
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約700平方メートル、300席規模という劇場予定地に初めて足を踏み入れた秋元氏は、静かに高揚していた。「やっぱり、ゼロから作るっていうのは面白いですよね。多分全てクリエーターが、ゼロから作るときに一番アドレナリンが出るんじゃないかなと思うんです」と笑みを浮かべた。
近年のエンタメについて「今じゃなくてもいいとか、ネットで後で見ようとか、オンデマンド的なものが多い」と前置きし、「『生』の面白さは、コピーできないことだと思う。それぞれの記憶の中にしか残らない」と力説した。「今一番ぜいたくなのは『目撃すること』だと思う。だから『みんな一緒にスタートできますよ、目撃しませんか』というのがメッセージ」と伝えた。「目撃、はこれから一番のキーワードだと思う」と言葉に力を込めた。
「たとえばこの前のドジャースのワールドシリーズもそう。僕らの時代は、アントニオ猪木さん対ムハマド・アリの戦いとか。長嶋(茂雄)さんの引退も目撃できましたし。自分の人生振り返って、財産は何かって言ったらやっぱり、目撃したことですよね。美空ひばりさんがレコーディングスタジオで歌っている姿は、僕の目に焼き付いています。17歳で放送作家になったとき、目の前で山口百恵さんが僕が書いた台本を読んでらしたわけだから…」
おニャン子クラブ、AKB48、乃木坂46などを手がけてきたが「人生振り返って、男性グループってあんまりやってないな、と思ったのが一番ですかね」とうなずいた。既に国内外問わず無数のボーイズグループが日々活動している中での挑戦となる。
「『弱小』から始まるのが、なんか面白いなと。AKB48もそうだった。ゲリラ戦じゃないですけど。そこを見てくださるファンが必ずいる。このビルの名物になって、インバウンドの方も含めてみんなが見に来る時代が来ると信じています」
数々の成功を収めても、優しい瞳の奥に宿る好奇心の炎はまだまだ尽きていない。【横山慧、寺本吏輝】
○…オーディションは「a theater based BOY IDOL GROUP Audition」と銘打ち、現在は2次審査を終え年末年始に3次合宿審査が控える。メンバー発表は来年4月上旬を想定。定期公演やファン交流イベント、配信連動企画などを提供していく予定だ。運営は、三井不動産株式会社、株式会社東京ドーム、株式会社Y&N Brothersがタッグを組んだ「From ZERO 合同会社」が手がける。



