東大大学院准教授の斎藤幸平氏は、13日夜に放送されたTBS系「news23」に、コメンテーターとして出演。同局の人気音楽番組「ザ・ベストテン」の司会や、テレビ朝日系「ニュースステーション」のキャスターを務め、今月1日に81歳で亡くなったことが13日に発表された元TBSアナウンサー、久米宏(くめ・ひろし)さんを追悼する特集の中で、久米さんが貫いたスタイルへの共感を示した。 番組では、久米さんが自著で「『ニュースを伝える立場』ではなく『ニュースを見る側』に立つことを第一とした」との姿勢を示していたことを紹介。キャスターを務める元テレビ朝日のフリーアナウンサー小川彩佳は「本当に突きつけられる言葉ですし、私もニュースの向き合い方に迷う時、もし今、久米さんだったらどんな言葉で、どんなたたずまいで、このニュースを伝えていらしたかな、と思いをめぐらすことがあって。情けないんですけど、ついすがってしまうキャスターのおひとりでもあるんです」と告白した。
一方、斎藤氏は「僕も直接の面識がなかったので、(この日の放送前の時間帯に放送された)『報道ステーション』を見たんですけれど」と、この日の「報ステ」の追悼特集で報じられた、久米さんと大物政治家たちとの丁々発止のやりとりに言及。斎藤氏は「すごいのが、政治家の方とかにひるまず、ばんばん意見を言ってぶつけていく。そのリアクションを受けて、またキャッチボールしていく。あの感じのバランス感覚を持った方は、本当に素晴らしい世代だったんだなと感じます」と口にした。
また「それをバラエティー化みたいに批判する方もいるかもしれないが、それは昨今の(ニュース番組の)ワイドショー化とも違って、みんなが本当に意見を持って、ひるまずに自分たちのことを考えて発言できる、みたいなことを促進するためにやられたのだと思う」とした上で、「最近だとネットの炎上もあるから、テレビに出ている私たちも言わなくなっている、というのは、あらためて久米さんの姿勢を見て、ちょっと今日、反省しましたね」と打ち明けた。
藤森祥平キャスターが「既存の枠を外す努力を続けることが大事なんだということを、本当に肝に銘じたいと思います」と述べると、斎藤氏は「我々もこの進行台本をこうね、投げるような感じじゃないといけないですよね」と、台本の一部とみられる紙を丸めて、机の下に投げてみせた。
その様子を、小川は「おっ、投げた、投げたぞ」と温かく見守り、「隗(かい)より始めよ。心よりお悔やみ申し上げます」と、追悼した。



