サッカー日本代表のワールドカップ(W杯)北中米大会初戦・オランダ戦が、14日(日本時間15日)にキックオフされる。5日に公開された日本代表初の映画「ONE CREATURE」の岸枢宇己監督は、続編も見据え、米国で密着取材を継続している。劇中に登場したMF遠藤航(33=リバプール)が12日、痛めた左足が回復せず離脱し代表の引退を表明という激震の中、目の当たりにした同じ方向を向くチームの強さを語り、1次リーグの行方を予想した。

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私は今、日本代表のキャンプ地ナッシュビルにいます。実は一昨日、ミックスゾーンで遠藤選手が珍しく取材に応じず「明日、答えます」と言っていたので気にはなっていました。そして昨日、練習後に日本サッカー協会(JFA)広報から集合がかかり、何事かと思って行ってみたら山本昌邦技術委員長から遠藤選手の離脱が報告されました。

私自身は、森保一監督が常々、口にしている「何が起きるか分からない」「想定外も想定内」という言葉が頭をよぎって、意外と冷静に受け止められました。もちろん、森保監督にとって苦しい決断だったに違いありませんが、招集した時点である程度、覚悟はしていたのかも知れません。

ミックスゾーンでは、おそらく全ての選手に遠藤選手の離脱についての質問が飛んでいましたが、私には選手の皆さんが既に落ち着いているように見えました。ショックはあるにせよ、そこに振り回されない強さと言いますか。全員が同じ方向を向いている証しのような気もしました。

きっと遠藤選手自身も、既に誰が入っても機能するチームに仕上がっているという自信があるのかも知れません。SNSでも、そのような趣旨のことを発信されています。100%、力を発揮できるコンディションの選手を入れるべきというチーム最優先の判断なのでしょうし、それができてしまう強さに頭が下がります。有事の時にこそ試される強さを兼ね備えたチームをもって「史上最強」と呼びたいですし、それが可能なチームであると心から信じて、応援するのみです。

現地で感じるチームの雰囲気は、良いリラックス、良い緊張感です。W杯は、ランキングとか戦前の予想など関係ないと遠藤選手はインタビューで答えていました。オランダ戦は、その予言通りになってくれることを期待します。

◆岸枢宇(きし・すうき)1974年(昭49)神奈川県生まれ。父と兄の影響で4歳頃からボールを蹴り始め、高校は全国大会出場を目指して学区外の学校に進学するもかなわず。98年にテレビ番組などの制作会社テレビマンユニオンに入社し、2010年のNHK「証言ドキュメント 日本サッカーの50年」の制作に参加した。

◆1次リーグ(3試合)予想

日本は強いチームの方が、やりやすいんじゃないですか? 前回は1戦目がドイツ、3戦目がスペインで勝った。今回は1戦目がオランダで、3戦目がスウェーデン。有利と思える2戦目でコスタリカに負けた前回と違う戦いを、今回のチュニジアにできるか? この4年で、相手と状況に合わせ、生きもののように変幻自在に戦い方を変えられるようになったので違う結果になるのでは?

イングランドに勝ち、森保さんも「強豪国も全然、油断してくれなくなった」と言っていましたが、オランダもイケイケで来ないかも知れない。結果、お見合いして引き分けがリアルかと。全勝は期待も…2勝1分けで決勝トーナメント進出ですね。