北海道にある氷上スポーツ施設も、地震で被災した。直接被害は少なかったが、2~3日間に及んだ停電で氷が溶け出した。スピードスケート、アイスホッケーの拠点施設は復旧の長期化が予想され、カーリングは2大拠点のどうぎんカーリングスタジアム(札幌市)とアドヴィックス常呂カーリングホール(北見市)が11日、地震から6日ぶりにようやく再開した。

どうぎんカーリングスタジアムは、管理する上坂哲史さん(46)によると「表面上の少し(5~7ミリ)だけだった」ためと修復も早かった。平昌五輪「銅」のLS北見効果で地震前、5シートの利用率はほぼ100%。観光客も多かったが地震後はすべてキャンセルとなり「営業面でも痛かった」(上坂さん)。この日は節電のため、照明は通常の3分の1程度だったが、約2時間、練習した43歳男性は「少し暗くて見えにくいが、練習ができるだけでうれしい」と話した。

スピードスケートのナショナルトレーニングセンター競技別強化拠点施設、明治北海道オーバル(帯広市)は、リンク復旧まで約1カ月半を見込む。日本代表チームが夏場に拠点とし、この時期は氷上練習も行っていたが、日本スケート連盟は陸上練習のみへ変更。女子アイスホッケー日本代表が長期合宿などで利用していた白鳥アリーナ(苫小牧市)は、再開のめどが立たない。冷凍機関連の部品が故障し、リンクの回復作業が遅れているためで、今月中の大会はすべて中止。管理者は「できるだけ早く直したい」と話し、来月上旬再開を目指している。【西塚祐司】