日産自動車は18日午前10時から横浜市の「パシフィコ横浜」で臨時株主総会を開催している。株価下落、業績悪化、不正疑惑から刑事事件となったカルロス・ゴーン元会長が昨年12月末に中東レバノンに逃亡するなど激震が続く。同社は元会長を相手取って100億円の損害賠償訴訟を起こすなど「毅然(きぜん)とした法的措置を取る」と、昨年12月に就任した内田誠社長兼CEO(最高経営責任者)は説明したが、株主からは批判の声が上がった。

前日17日の株価は一時、498円まで下落するなど500円を下回るのは2009年5月以来、約11年ぶり。2019年10~12月期の連結決算も最終損益が11年ぶりの赤字となった。

最初の株主質問で「業績不振の責任をとって役員報酬を見直すべき」と指摘されると、場内から拍手が起こった。内田社長は「経費削減などを提案するまでに時間をいただきたい」としたが、株主からはゴーン元会長の不正支出や不透明な経営など厳しい批判や指摘が相次いでいる。