酷暑です。7月29日には栃木県佐野市で最高気温41度を観測しました。競馬はカレンダー通りに進みます。場所は違えど、暑さ指数などがベースになって決まった新潟開催の『競走時間帯の拡大』は「やってよかった」と個人的に思っています。新潟開催では先週に続いて、今週の土日も11時35分発走の5R終了後、約3時間半の長い昼休みを挟みます。
先週の7月27、28日はお昼休み中に新潟競馬場の場内を散策してみました。両開催日の新潟市の最高気温は27日が33・1度、28日が30・9度。気温35度を超える猛暑日ではありませんでしたが、湿気を伴うイヤ~な暑さでした。歩いているだけでシャツがじっとりとした汗を吸っていました。
気温、湿度、熱の広がり方などを数値化したものが暑さ指数(WBGT=Wet Bulb Globe Temperature)とされています。暑熱対策の一環としての今回の施策は、プレーヤーである人馬の命を守るためにあります。彼らの体調面にフォーカスすれば、騎手を始めとした競馬関係者はみな好意的に受け止めていたように感じました。
ファンへの配慮もなされていました。現地観戦組が間延びした開催だと感じぬよう、場内ではさまざまなイベントが催されました。ご当地アイス「もも太郎」が土曜1万人、日曜1万5000人に配られ、場内限定放送や各種イベントも実施。大きなテントを設置することで日陰の面積を増やし、少しでも快適な空間を提供することにJRAも工夫を凝らしていました。
「競走時間帯の拡大」が実施される2週間の土日開催日4日間は「フリーパスの日」。先週に関しては多くのファンが来場したことで、イスが増設されても足りている印象は受けませんでした。スタンド内では一部ファンの場所取りによってデッドスペースとなっているベンチもあり、これらも今後は改善策が練られていくべきでしょう。
お昼休みの目玉企画、「パドックウォーク」では知り合いの馬主関係者に遭遇しました。そこでは興味深い話を聞くことができました。「10~12Rに馬を出走させた全馬主には出走奨励金20万円が出るんですって。知ってました? 知り合いの馬主に聞いてもみんな知らなかったって」と。
自分もこれは初耳でした。出走奨励金なので調教師、騎手、厩務員に進上金が発生します。「残業手当みたいな感じなんですかね」と同馬主関係者。確かに番組表を確認すると「(前略)第2回新潟競馬の第10競走から第12競走までに出走した馬の馬主に対し、20万円を交付する」と記載されています。気になってJRAに問い合わせると、「競走時間帯拡大の一助としてです」との回答がありました。
これに伴って2歳オープンの日曜11Rダリア賞(芝1400メートル)に未勝利馬が大挙出走することも想定しましたが、意外にも? 出走頭数は9頭のみ。未勝利馬の参戦は2頭にとどまっています。出走奨励金の交付には出走馬確保の意味合いを多分に含んでいるはずで、結果的に先週土日はともに売り上げが前年比プラスでしたが、採算度外視で競馬開催を進めるというJRAの意思が感じられます。
各所の調整があっての競馬開催。なんにせよ、競馬が行われるからには存分に楽しみたいですね。気象庁によると、今週末の最高気温は3日が33度、4日が32度にまで上昇するという予報が出ています。水分と塩分をこまめに補給しつつ、厳しい暑さとも戦う競走馬、騎手を応援したいと思います。【松田直樹】

