安藤裕氏のコラムが500回目を迎えた。安藤氏とは…、多くの競馬ファンが知っている、「日本馬が海外で快挙を達成したときにいつも映っている人」だ。

ニッカンコムでは、ホッコータルマエのドバイ遠征当時からコラムを書いてもらっている。コラムの内容はいつも安藤氏自身が考え、内容は多岐にわたる。文章を読んでいて伝わってくるのは「多くの人に競馬を好きになってもらいたい」という書き手の気持ちだ。

数々の遠征にコーディネーターとして、かかわってきた。ただ、裏話を自慢げに書くようなことは絶対にない。わかりやすい言葉遣いで、競走馬だったり、レースだったり、そこで働いているホースマンだったり、多くの人に競馬というものが親しみを持ってもらえるように紹介してくれている。

海外からやってくる短期免許の外国人ジョッキーの素顔、海外遠征に向かう日本馬とそのスタッフや現地の人たちとの交流など。安藤氏から送られてくるオリジナルの写真は本当によく読まれる。被写体が自然体でいきいきとしているからだろう。ニューマーケットのジョン・ゴスデン厩舎で撮った写真、デットーリ騎手やビュイック騎手らと一緒にすし屋さんのカウンターで撮った写真、プライベードの水族館で撮った写真、遠征先の厩舎で撮った名馬との写真…、どれもお金で買えない貴重な一枚ばかりだ。

来日時に通訳を務めるのはマーフィー騎手、ムルザバエフ騎手、ホー騎手ら。今をときめく坂井瑠星騎手のオーストラリア遠征やドバイ遠征に同行し、現地から写真を送ってくれたこともあった。自身も海外でジョッキーとして騎乗していた人。我々にはわからないジョッキーの視点で冷静に、ときに熱い文章を書いてくれる。

ブリーダーズカップ競走(ディスタフ、フィリー&メアターフ)制覇、サウジC制覇(2回)の矢作厩舎とは深い信頼関係で結ばれている。安藤さんはいつも言う。「移動などで締め切りに少し遅れることはあるかもしれませんが、絶対に書きます」。どれだけ多忙であっても、コラムニストとして、毎週の掲載(連載)に穴を開けたことは一度もない。「自分の好きな競馬を紹介したい」という驚くべき熱量。この熱量が競馬関係者に受け入れられ、動かしているのだと思う。

いったい、このコラムはどこまで行ってしまうのか。笑顔の安藤氏、若き日の坂井瑠星騎手(今も十分若いけど)、オイシン・マーフィー騎手の写真を見て、サウジC開催を振り返る500回目のコラムを読んでいると、競馬というスポーツの面白さ、競馬というスポーツの持つ可能性にワクワクせずにはいられない。いつの日か、凱旋門賞制覇、BCクラシック制覇の喜びを、安藤さんがコラムでつづってくれる日が来ることを期待しています。

【安藤裕氏コラム担当デスク】