G1ホープフルS3着はフロックじゃない! 7番人気ファウストラーゼン(牡、西村)が杉原誠人騎手(32)の積極果敢な騎乗に導かれ、首差で重賞初制覇を決めた。勝ちタイムは2分1秒3。17番人気であっと言わせた前走同様、向正面から一気にまくって押し切り勝ち。トライアル制覇で改めて実力を証明し、引き続き同タッグで皐月賞(G1、芝2000メートル、4月20日=中山)を目指す。2着ヴィンセンシオ、3着アロヒアリイまでが皐月賞の優先出走権を得た。

「偉い、偉い」。パートナーにねぎらいの言葉をかけながら、杉原騎手は満面の笑みで検量室に引き揚げてきた。

ホープフルSの再現かのようだった。スタートで後手に回ったファウストラーゼンと杉原騎手は2コーナー過ぎで果敢に動いた。3角手前ではもう先頭。場内がどよめいた。鞍上がほれ込むほどに恵まれた心肺機能を有するパートナー。迷わず長所を生かす騎乗を心がけた。

杉原騎手 ペースが緩んでいたし、ヨーイドンでは分が悪いのは分かっていたのでここ(後方)にいても仕方ないと。最後まで持ちこたえてくれると信じて腹をくくった。内から張られずハナヘ行けたのが良かった。本当に頑張り屋さんです。

前に出たら並ばれても絶対に抜かさせない。途中まで逃げていたヴィンセンシオが食い下がってきたが、持ち前の粘りでゴールまで先頭を譲らなかった。

戦前の作戦会議も積極騎乗を後押しした。西村師は「前回のように出遅れれば同じような戦法を取ろうと。この馬に関してはまくっても勝てると思えるほどスタミナには自信がある」と意見は一致していた。師は「杉原くんはこうなったらこうというパターンの話ができて、それをしっかり実行できる。頼りにしています」と信頼を寄せる。

G1好走がフロックでないことを証明。次走も同コンビで皐月賞へ向かう予定だ。「こういう展開に持ち込めれば一発あると思う。気合が入りますね。とにかく無事にいってほしい」。自身初となる牡馬クラシック騎乗へ、杉原騎手は胸を高鳴らせる。【井上力心】

■ファウストラーゼン▽父 モズアスコット▽母 ペイシャフェリス(スペシャルウィーク)▽牡3▽馬主 宮崎俊也▽調教師 西村真幸(栗東)▽生産者 友田牧場(北海道新ひだか町)▽戦績 4戦2勝▽総獲得賞金 7866万2000円▽馬名の由来 人名より+芝(ドイツ語)。芝の魔術師

◆モズアスコット産駒は、弥生賞初出走で初勝利。JRA重賞レースは、産駒のべ9頭の出走で初勝利となった。これまでの最高着順は、2024年ファンタジーSのモズナナスターの2着だった。