特別な思いを胸に-。
有馬記念(G1、芝2500メートル、28日=中山)に出走するコスモキュランダ(牡4、加藤士)は、今年1月のAJCC以来となる横山武史騎手(27=鈴木伸)とのコンビで参戦する。
24日に行われた共同会見に出席した横山武騎手は「コスモキュランダの担当をしている人が、小学校、中学校の同級生なので、そういった縁でこういう大きいレースに臨めることをありがたいと思っています」と意気込みを話した。
その同級生は佐藤俊馬助手。今回が初の有馬記念参戦だ。父は現在、栗田徹厩舎で調教助手を務める智博さんで、生まれも育ちも美浦。当然、父の影響は大きかったようで「小さい頃からこの世界を知っていたので、自然とというか、父に憧れを持っていた。高校に入ったくらいで明確に夢が決まった感じですね」ときっかけを明かした。
小中学校の同級生だった横山武騎手とは、小学5年から所属した美浦トレセン近くの乗馬苑も同じ。平日も休日も一緒に過ごしてきた。「付き合いは本当に長いですね。彼はやっぱりコミュニケーション能力が高かった。いつも元気いっぱいで活発。体を動かすのも大好きなんだな、と思ってましたよ」とジョッキーの少年時代の様子を明かした。
佐藤助手は高校を卒業後、ノーザンファーム早来で半年ほど、ノーザンファームしがらきで3年ほど研さんを積んだ。厳しい下積み時代の心の支えとなったのが、同級生の活躍だった。「その時期にちょうどエフフォーリア(21年有馬記念を横山武騎手騎乗で勝利)が走っていました。彼の騎乗技術のいいところを見たり、彼の活躍が励みになったり、自分もうまくいってない時期があったので…。陰ながら応援していましたね。本人にはこんな話したことないですけど(笑い)」。少し恥ずかしそうにしながらも当時を振り返り、自分自身の成長にもつなげるなど、大舞台で活躍を続けるジョッキーの存在は大きかった。
今回は初となる同級生とのタッグで参戦するG1。それも、年末の大一番だ。「同級生コンビでG1に出て、勝つというのが夢の1つでした。その初めてが有馬記念になるとは思っていなかったですけど、武史ジョッキーも言っているように、そういう縁で臨めるのもめったにないこと」としみじみと話した。
枠順は5枠10番。エフフォーリアが勝った時と全く同じ馬番だ。馬は皐月賞2着と実績十分。近走は敗戦が続くも、調子は上向きつつある。「馬も状態はいいですし、ここは決めたいなという思いがあります」。ドリームレースに夢を託すのは、ファンもホースマンも同じ。2人にとって特別な、第70回有馬記念が迫ってきた。【深田雄智】

