ボートレースは老いも若いも関係ない。今、2人のアキオが躍動している。

吉川昭男
吉川昭男

1人目は滋賀県が生んだハスキーボイスの熱血ファイター吉川昭男、47歳。10年ぶりのSG舞台となった3月の平和島クラシックで、実績機の底力を見事に発揮。準優では、6枠から3コースまで動き、強烈な絞りまくりを決めた。レース後の「昭和のまくりやったね」というコメントも味があった。17年度日刊スポーツ制定ボートレース三賞・敢闘賞(年間連対数トップ)を受賞。その際も「自分なんかが、こんな賞をいただくの、最初で最後やから。ほんま、ありがたいです」とにっこり。地道な苦労を惜しまなかった男のSG初優出に、同世代の私も勇気づけられ、胸が熱くなった。

江口晃生
江口晃生

もう1人のアキオ、江口晃生も55歳とは思えないアグレッシブな走りで魅了し続けている。過去1年間の1着回数だけを見ても、50歳以上の選手で106勝と唯一の3桁。文句なしのトップだ。毒島誠をSGホルダーに育てあげた、確かな人間性。そして、ボートレーサーを続けながら早稲田大学大学院スポーツ科学研究科の修士課程を卒業した行動力は業界屈指といっていい。現在出走中の下関で、全国24場制覇へ王手をかけた。

吉川と江口は2人そろって21日からのプレミアムG1津マスターズチャンピオンに出場する。ベテランらしい巧みな、熱い立ち回りで、ボートレースの面白さをファンに伝える。