蒸し暑いコンディションで行われた初日は、佐藤水菜が安定した強さで予選をクリアした。上がりタイムは11秒4。単純比較はできないが、まだ余力を残しているようにも見える。

気配がいいと感じたのは太田りゆだ。流れの中で梅川風子の後位に収まった。「梅川選手を待っていたわけではなく、そのまま来なければ先行するつもりだった」ことが、好位を呼び込んだ。2角からは梅川を番手まくり。鋭い切れに、状態の良さがうかがえた。

太田りゆが、佐藤水菜に松戸G1のリベンジへ懸命だ(撮影・石井愛子)
太田りゆが、佐藤水菜に松戸G1のリベンジへ懸命だ(撮影・石井愛子)

「前(梅川)のかかり具合でどこから出るか考えていた」と自然体を強調する。これまでの太田はとにかくタテ勝負で、位置取りなどをするイメージがあまりなかった。「そんなことない」と言いながらも「でも、それでいいです。何も考えていないように見られたい」と、手の内を明かさないプロの姿勢だった。

彼女を取材していると、レースを終えた深谷知広と、2日目出走の三谷将太が寄ってきた。この2人は先日、しらびそ高原で高地合宿をした仲で「これで彼女(太田)も合宿の仲間入りやな」と振ると、太田の方から「ぜひお願いします」と前向きだった。強豪男子選手との合宿にも興味を示す太田の向上心の強さを感じた。松戸G1オールガールズクラシックは佐藤水菜の2着に甘んじただけに、一矢報いたいところだ。(日刊スポーツ評論家)