住之江のフレッシュルーキー、上田龍星(りゅうせい、23=大阪)が一流選手への階段を着実に上っている。2月住之江で地元初優勝を飾った。1枠の準優では3着に敗れたが、優勝戦では5コースからまくり差して快勝。「得意なコースなんで、肩の力が抜けて良かった」と笑顔で振り返っていた。

上田龍星(19年3月5日撮影)
上田龍星(19年3月5日撮影)

大阪支部には言うまでもなく超強豪の先輩が多い。年代の近い木下翔太、上條暢嵩らと切磋琢磨(せっさたくま)して、腕を磨くことが成長への近道だろう。

師匠の夏山亮平から「なめられるな。何かあったら俺が謝るから」と言われていることが良薬となっている。少し前までは「なめられるな」という言葉を曲解していたという。進入のコース取りで強引に枠を主張し、自分の思うようなレースができなかったこともあった。今では「勝てる可能性が高いコースを冷静に選べるようになった」と自ら成長を感じている。

また、励みとなっているのは123期の妹、紗奈(さな、22=大阪)の存在だ。10日の住之江3Rでは3着に食い込み3連単3万円超の高配当に貢献した。「いや~、妹が『お兄ちゃん、聞いて、聞いて』と言ってくるんでしょうね」と少し笑顔を浮かべていた。

上田紗奈(19年3月10日撮影)
上田紗奈(19年3月10日撮影)

妹の師匠も夏山。きょうだいそろって器の大きい先輩のアドバイスを理解すれば、さらに成長のスピードが増していくことだろう。普段はおとなしい性格だが、レースになると「なめんな」とばかりに強気のレースを仕掛ける。上田の今後が楽しみでならない。

◆上田龍星(うえだ・りゅうせい)1995年(平7)7月15日、大阪府生まれ。15年11月に住之江でデビューし、この節で初1着を取った。16年大村ルーキーシリーズで初優出(3着)。18年下関でデビュー初優勝を飾る。同期は小池修平ら。168センチ、51キロ。O型。