青山周平(33=伊勢崎)が混戦を抑えきって今年8月のオートレースGP(伊勢崎)以来、通算4回目のSG制覇を飾った。日本選手権は初制覇。2着には早川清太郎、3着には若井友和が入った。残す今年のSGは年末のスーパースター王座決定戦だけとなり、優勝戦の結果をもって、SS王座戦トライアル出場16選手も決定した。

青山の混戦をしのぐテクニックがフルに発揮された一戦だった。試走から小雨が降る不安定な走路状況。幸いに激しくは降らず、レースの時間はほぼ良走路に近いぶち走路だった。

青山にまず襲いかかったのは丹村飛竜(5着)。2番手から2周回1角で先頭を譲ったが、3周1角で先頭を奪い返した。次に若井(3着)が青山のインをうかがうが、巧みにしのいだ。最後はSG初制覇を狙う早川(2着)が外から逆転を狙ったが、抑えきってトップでゴールした。

「試走に行く直前にキャブのセッティングを変えたのが良かったのかも」。エンジンは好気配を保ったまま本番に臨めた。「本当はペースを上げて逃げたかったけど、混戦なら後続がやりあうし、あれでいいやと思った」と、ペースを上げることより、後続を抑えることを優先して、集中力を高めた走りが功を奏した。

これでSG4回目の制覇。SG全冠制覇へ残すは全日本選抜だけになった。「グランドスラムはできたらいいな、くらいの気持ち」と話す。「まだスピード戦には対応できていない。上がりも(10周戦で)3秒35~34出せるようにしないと」。高速戦の対応が今後の課題と語り、年末の大一番、スーパースター王座決定戦を見据えていた。【木村重成】

◆青山周平(あおやま・しゅうへい)1984年(昭59)12月5日、千葉県生まれ。伊勢崎所属31期生。S級4位。SG優勝は、15年SS王座決定戦、16年オールスター、18年オートGPと日本選手権。通算優勝38回。1着408回。趣味は映画鑑賞、公営競技観戦。163センチ、53キロ。血液型O。