J1ジュビロ磐田と清水エスパルスの天皇杯ベスト8をかけた静岡ダービーは、延長戦を終え1対1。PK戦を清水が4-3で制し、激闘に決着をつけた。後半19分、磐田MF松本昌也(24)が先制ゴール。清水は後半、MF西沢健太(23)ら3選手を投入し、必死の反撃。試合終了かと思われた後半ロスタイムに清水が執念のオウンゴールで試合を振りだしに戻した。

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清水が序盤から積極的に仕掛けた。前半2分、MF金子翔太(24)の浮き球パスにFWドウグラス(31)が反応。放ったシュートはGKに阻止されるも、開始早々から決定機を作った。終了間際にはMF金子が右サイドを抜けだし、チャンスを演出。篠田善之監督(48)が「いい試合をして勝ちたい」と意気込んだ一戦のピッチで選手も強気のプレーを見せた。

勝負にこだわった。この日は現状のベストメンバーがスタメン。リーグ名古屋戦(13日)から先発2人を変更しただけだった。篠田監督は「いろんな期待を結果で示したい」。指揮官は今夏加入したFWドゥトラ(31)も先発に抜てき。DFエウシーニョ(29)らを含めた助っ人5人が今季初めてスタメンに名を連ねた。

後半も立ち上がりから攻勢に出たが、弱点を突かれた。同19分、自陣左サイドからのクロス対応に戸惑い、先制点を許した。直後の22分に篠田監督は攻撃的選手を2人同時投入。MF六平光成(28)とMF西沢健太(23)を入れて打開策を探った。

同29分には2種登録されているユースのFW川本梨誉(りよ、18)も投入。川本は「絶対に負けられない相手」。同36分にはスルーパスに抜け出してシュート。1点を追う状況で敗戦ムードも漂ったが、エースがチームを救った。

同ロスタイム、ゴール前の混戦からオウンゴールで同点。後半のラストプレーで試合を振りだしに戻した。