名古屋グランパスは17日、本拠地豊田スタジアムで新体制発表会を開き、FW柿谷曜一朗(31)と斎藤学(30)の14年ワールドカップ(W杯)ブラジル大会代表組ら新加入6選手がお披露目された。移籍組5人のうち、MF長沢和輝(29)を含めれば3人が日本代表歴を持つ超大型補強。11年ぶりの優勝を狙うJ1と9年ぶり出場のACLへ、名古屋旋風が吹き荒れそうだ。

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約1300人が集まった名古屋の新体制発表会に、豪華な新顔がお披露目された。

昨季王者の川崎フロンターレから移籍した斎藤は「名古屋に(相馬、マテウス、前田ら)サイドアタッカーが多いのは分かっていた。その競争が強さに変わると思ったのが(移籍を決めた)一番の理由」と言い切った。

セレッソ大阪の看板だった柿谷は、引き続いて背番号8に決まり「名古屋の8番といえば柿谷と思ってもらいたい。ゴールを取らないと勝てない」と、昨季1点に終わった汚名返上を誓った。

ともに7年前のW杯日本代表。好不調の波はあったが、今も国内屈指の実力だ。所属元からは契約延長の打診を受け2人は「より厳しい環境に身を置き、自分に懸けたかった。横にいる柿谷曜一朗が驚くようなプレーをやってみたい」と斎藤。ともに推定年俸1億円のVIP移籍で迎え入れられ、開幕先発も有力だ。

ケルンでもプレーしたMF長沢、東京オリンピック(五輪)を狙えるDF森下、堅守C大阪の中心だったDF木本と、コロナ禍で経営に苦しむ他クラブを横目に、異次元の大型補強となった。

メインスポンサーのトヨタ自動車の支援はもちろん、昨季はホーム公式戦19試合で全クラブ最多の約16万人の観客を動員。浦和育ちの長沢でさえ「事業、結果も右肩上がり。アジアを取るチャンスもある」と名古屋の魅力を語る。イタリア人のフィッカデンティ監督の堅守戦術で昨季3位に躍進した名古屋が、今季は主役になる。【横田和幸】

◆名古屋新背番号 27選手の背番号が発表され、MF阿部が7に、FW相馬が11に、山崎が9に変更された。今季チームスローガンは「All for NAGOYA-超える-」。