セレッソ大阪は9日、元日本代表MF乾貴士(34)と双方合意の下、同日付での契約解除を発表した。4月に規律違反を起こした同選手との溝は最後まで埋まらずに、5月末から途中退団で調整を進めていた。森島寛晃社長(50)は同日、オンラインで記者会見を開いて、退団に至る経緯などを説明した。主な一問一答は次の通り。

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-5月28日の時点で、森島社長は両者は和解をして復帰に向けていると説明していた

森島社長 双方、監督、現場を含めてミーティングを重ねた中で和解はした。(全体練習)合流というところで時間もあいたりし、本人も考えていく中で、すぐに戻ることの判断ができなかった。そこを時間をかけて、何とか合流に向けて話を重ねていたというところです。

-その和解の言葉を、サポーターは頼りにしていたが結果は違った

森島社長 今回の違反したことに対し、和解という説明をした。その後に戻ってくるという中での話し合いは、そこから始まっていく形であったので。やったことに関しての部分は、クラブ、現場に関しても、和解はしっかり本人の口からもあった。

-乾が合流しない、できない理由は何だったのか

森島社長 時間があいていく中で本人もコメントしているが、今回の行為でチームを離れて、いろんな人へ思いがあり、現場に戻るタイミングを決断しきれなかった。クラブとしても話はしてきたが、最終的にそこ(合流)に合意はできなかった。

-処分解除後に合流できなかった。クラブの対応は

森島社長 いろんな形で現場に戻っていくのはあったと思うが(対応が)早かった、遅かったは、いろんな捉え方があると思う。クラブとしては現場に合流させていくために、本人との会話を続けていったので、少し遅かったと、もし感じられる部分があるなら、クラブももう少し早いアプローチが必要だったのかなと思う。

-和解があっても復帰できないのは

森島社長 距離を縮められなかったというか、今回チームが(開幕から)スタートした中で(規律を)乱すことがあって本人も考えることはあった。(C大阪で今後も)やれるという思いに、させてあげられなかった。

-乾の今後は

森島社長 本人もまだまだプレーして、活躍する思いは持っている。(移籍先が)どこに決まってなどは私たちは聞いていない。彼はまだまだ、サッカーが大好きな選手なので、今後の活躍を楽しみにしている。双方で合意した中で契約は解除しているので、フリーになったと捉えてもらえればと思う。(他クラブへの移籍は)問題ない。

-乾への思い

森島社長 チーム自体に(昨年8月の復帰後は)いい刺激を与えてくれていたから、クラブにとっては(戦力)ダウンはあると思うが、みんながしっかりと一致団結して、力に変えながらいい結果を出していけるように、まずは今の選手がやってくれると思う。