レスターFW岡崎慎司(32)は、FW武藤が所属するニューカッスル戦にベンチ入りしたが出番なしに終わった。

試合後、クールダウンしたときに武藤と話す機会があったという。

今年に入って途中出場3試合の武藤同様、岡崎も今季はリーグ戦20試合に出場も、先発は1試合のみで無得点と、出場機会が限られている。「今後の競争もそうだし、(うまくハマる)ポジションがない中で戦っていかないといけないと思うので、厳しい道がお互い待っているなとも思います」。

自身にとっては今季限りでクラブとの契約が終了する。「移籍先によっては試合に出られるとか、いろいろな意見があるとは思いますけど、何が正しいとかではなく、サッカー選手なら上に行かなきゃという意識がある」と意向を示した。

一方で武藤は移籍1年目。苦しんでいる後輩を気にかけている。「悔しい思いもしていると思う。イングランドで成功したいという思いが強いとも思う。それだけの覚悟と意志はあるなと。もちろん、みんなが思っているように試合に出なければ意味がないというのは、選手ならみんなが思っている。(彼の中での)その葛藤がこれからも続いていくと思う」。自身の移籍1年目は「ミラクル・レスター」のレギュラーとして優勝に貢献し、これ以上ないスタートを切ってから3シーズン目の今季はベンチ要員になっている。

自身の経験から「頑張っているやつには、きっかけとかが(必ず)訪れると思う」と理解を示し「そういうチャンスをつかんでいってほしいと感じます」とも続けた。

武藤から「ずっとスタメンで出続けてプレミアを制覇している。彼ほど経験のある(日本人)選手はいない」と尊敬されている。だが、岡崎も武藤の戦う姿勢に刺激を受けている。「武藤は(初挑戦中の)イングランドでやり(続け)たいというのもあると思うんですけど、すごく強い意志を感じる。そういう選手を見ると自分も頑張りたいなと(改めて)思うし、刺激になります」。尊敬されているからこそ、このままで終わるわけにはいかない。

(山中忍通信員)