【マドリード=高橋智行通信員】アトレチコ・マドリード(スペイン)が2季ぶりの準々決勝進出を決めた。ホームで昨季準優勝のインテル・ミラノ(イタリア)対戦。2-1で2戦合計2-2として延長でも決着せず、PK戦を3-2で制した。

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アウェーでの第1戦を0-1で落としたAマドリードは、直近の公式戦ここ9試合でわずか2勝と調子を崩している。しかしホームでは今季、公式戦20試合を戦い、18勝1分け1敗と好調を維持。ライバルのレアル・マドリードに黒星をつけた唯一のチームとなっており、スペインリーグでは4位につけている。18得点7アシストを記録しているエースのグリーズマンがけがから復帰したことが朗報となる中、3-5-2で戦った。

昨季のファイナリストでセリエA首位を走るインテルは、クラブ史上の最多記録タイの公式戦13連勝中と絶好調。第1戦で決勝点を記録したアルナウトビッチをけがで欠く一方、26得点5アシストのラウタロ・マルティネスをいつも通り前線に配置し、3-5-2で臨んだ。

チケットが瞬く間に完売し、7万人の観衆で埋め尽くされたシビタス・メトロポリターノのスタンドは試合開始前、赤と白のクラブカラーで彩られた。「アトレティ!」の声援が響き渡り、逆転勝利が必要なチームを後押しした。

Aマドリードは2季ぶりの準々決勝進出を成し遂げるため、立ち上がりからボールをキープ。第1戦と全く違う内容のサッカーを展開してインテルを押し込み、5分に最初のチャンスを作り出す。リーノが左サイドを突破してペナルティーエリア内に侵入し、シュートを打つが、GKにファインセーブされた。

守勢に回っていたインテルは13分、前がかりになったAマドリードの隙を突き、素早いカウンターからダンフリースが立て続けに2本のシュートを放つもGKにセーブされる。さらに18分、ラウタロのミドルシュートがDFに当たった後、枠内に飛ぶもGKに防がれた。

それ以降、攻守の入れ替わりが早い展開になる中、ハイプレスでインテルに決定機を作らせなかったAマドリードは28分、エルモソのクロスをモラタが頭で正確に捉えるが、GKにキャッチされた。

劣勢の中、相手の攻撃をしのいだインテルは33分に待望の先制点を手にいれる。正確なパスワークでAマドリード守備網を突破し、左サイドを抜け出したディマルコの折り返しをバレッラがゴール正面で合わせ、貴重なゴールを記録した。

この失点で最低でも2点が必要となったAマドリードだったが、気落ちすることなくすぐさま反撃。35分にコケの縦パスをインテルDFがクリアしきれずゴール前にこぼれたボールをグリーズマンが蹴り込み同点にした。

さらにAマドリードは43分、グリーズマンに再び決定機が訪れるも、至近距離から打ったシュートはDFに阻止され、惜しくも逆転弾を奪えなかった。

後半は拮抗(きっこう)した展開でスタートするも、Aマドリードが徐々に攻勢を強めていった。そして7分、右サイドを突破したジョレンテがゴール前にボールを入れ、グリーズマンがシュートを打つがGKにキャッチされる。

2試合合計のスコアで1点をリードしているインテルは徐々にボールをキープし、時間を使ってパスを回すが、決定機を作れない。反対にAマドリードは15分、ジョレンテのクロスからモラタが追加点を狙うが、枠を捉えられなかった。

さらにAマドリードはピッチを広く使って攻めるも、後ろで構えたインテルの守備を崩せず時間が経過。シメオネ監督はその流れを変えるため、26分にコレアとリケルメを投入すると、インテルもすぐさまダルミアンとアチェルビをピッチに入れた。

Aマドリードの攻撃を跳ね返していたインテルはカウンターを仕掛けていき、31分にラウタロの見事なスルーパスからテュラムに決定機が訪れるも枠外。続く37分にバレッラが放ったシュートはGKにキャッチされた。

Aマドリードは敗戦濃厚となる中、守備を固めたインテル相手に最後の力を振り絞って猛攻を仕掛け、途中出場のデパイが大仕事をやってのける。40分にシュートをポストに当てた後、42分にコケのパスをゴール正面で巧みに受け、逆転弾を記録した。

さらにアディショナルタイム、リケルメに決勝点のチャンスが訪れたが決めきれず、2試合合計スコアが2-2で延長戦に突入した。

逃げ切りに失敗したインテルは延長戦に入り、再び前に出て決勝点を狙いにいき、4分にテュラムがヘディングシュートを放つが枠を捉えられない。

やや受け身になってインテルに押し込まれていたAマドリードは7分、リケルメがカウンターからクロスを送り、デパイがゴール前で合わすが、GKにキャッチされた。さらにアディショナルタイムにコレアが巧みなトラップからシュートを枠に飛ばすもGKの正面だった。

延長後半開始後はインテルがボールを回していくが、けが明けのグリーズマンを交代させて後ろに引いたAマドリードの堅守を崩せなかった。両チームとも疲労困憊(こんぱい)で決定機を作れないままPK戦に突入した。

大挙して押しかけたインテルサポーターが3階席で陣取るゴール裏で行われたPK戦、オブラクが2人目のアレクシス・サンチェスのシュートを左手で止めると、ゾマーもサウールのシュートを足でストップ。続く3人目、オブラクがさらにクラーセンのキックを完璧にセーブした。

外せば終わりというプレッシャーのかかる中、インテル5人目のキッカーを務めたラウタロがゴール上に大きく失敗。ホームでの強さを改めて証明したAマドリードが激闘を制し、インテルの連勝記録をストップして準々決勝進出を決定した。またこの試合のMVPにオブラクが選ばれていた。

Aマドリードの選手たちは勝ち抜きを決めた後、ピッチを回り、24時近くまで応援してくれたサポーターに感謝を伝えていた。