アイントラハト・フランクフルトの元日本代表MF長谷部誠(40)が17日、今季限りで現役引退すると発表した。ブンデスリーガの同クラブで節目の10季目を全うすることになる2023-24年、大きな決断。日本時間の午後8時30分からドイツ・フランクフルト市内で会見を開き「今シーズンで現役生活を終えたい。熟慮した結果、今が正しいタイミング」と表明した。

2011年(平23)3月に発行した著書「心を整える。勝利をたぐり寄せるための56の習慣」は、同年9月に売り上げ100万部を突破するベストセラーとなった。発売6カ月で103・2万部。スポーツ選手によるミリオンは、オリコンランキングでは初めてだった上、同年発売の著書としても総合部門初の大台突破作品となっていた。

日本代表主将による自己啓発本という異色の構成で注目された初著書で社会現象に。出版不況の中、SMAPの料理本や東野圭吾氏の新作「真夏の方程式」も抑えて連続首位に輝くなどサッカー選手の価値も高める1冊となった。

その印税など1億1700万円(2013年当時)は日本ユニセフを通じて東日本大震災の被災地へ寄付され、宮城・南三陸町の津波で流された園舎再建などに役立てられていた。

【写真特集1】長谷部誠のこれまでのあゆみ 浦和~ボルフスブルク、オシムジャパン