中大・吉居兄弟がそろった最後の箱根駅伝は13位に終わった。吉居大和(4年=仙台育英)は2区を走るも1時間8分4秒で区間15位と奮わず。大会直前の体調不良が響いた。だが弟の駿恭(2年=仙台育英)は7区(21・3キロ)で歴代3位となる1時間2分27秒で区間賞を獲得。奮わなかった兄の分まで、弟が快走した。

昨年4区を走り、1時間1分49秒で区間5位と上々の箱根デビューを飾った駿恭。昨年の兄の2区区間賞には「本当に感動しました。自分もああいう走りを目指したい」と語っていた。しっかりと力をつけ臨んだ今年は自身が区間賞。目指していた走りに近づいた。

15キロ地点で見ていた大和は、「一番きついところでも良い表情をしていて、体もしっかり動いていた。走ってくる姿が見えたときはすごいうれしかったです」。15・3キロ地点の給水ポイントで力水を駿恭に手渡し。兄から弟へ「区間賞ペースだからいけるぞ」「きつくなったら駿恭が一番強いから」「きつさもしっかりと楽しんでいけ」と伝えると駿恭は左手を上げて応え、再びペースを上げた。

来年からは駿恭がエースだ。大和は「ここからはもう駿恭がエース。駿恭らしく引っ張ってくれたらうれしいなと思います」と期待を寄せた。駿恭は「しっかりオリンピックに出て、みんなに勢いをつけたい」とエースの自覚は十分。シード権、そして優勝へ、新たなエースが突き進む。【濱本神威】

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