伊藤華英のハナことば

「G1」で素晴らしい人に学ぶ喜び味わう/伊藤華英

先日、11回目になる「G1サミット」に初めて参加してきた。党派や領域を超えて、知恵を共有し、行動から突破につなげていくプラットホーム。何度もお誘いいただき、やっと参加できたというのが現状だ。なんといっても、参加者が300人を超えるビッグイベントだ。


G1サミットに参加した伊藤華英氏(右から2人目)ら
G1サミットに参加した伊藤華英氏(右から2人目)ら

今年は2月9日から11日まで、青森で行われた。内容は、分科会と呼ばれるディスカッションがいくつもあり、なんとも刺激的だ。そのほかにアクティビティーもあり、参加者同士がお互いをよく知ることができるのだ。

分科会は、司会役のモデレーター1人と、パネリスト2~5人が1組となって行われる。私が属した分科会「TOKYO2020開催目前」には、元バレーボール日本代表で参院議員の朝日健太郎さん、元卓球日本代表でTリーグチェアマンの松下浩二さんらがいた。

参加してみての感想は「頭がパンパン」。

政治、経済、ビジネス、科学技術、文化、社会、社会保障、スポーツ、医療などの分野のトップがこれだけ集まるのだから、インプットの量が普通ではない。この機会にたくさんアウトプットしたいのだが、ここでは紹介しきれない。

このG1の行動指針は「批判よりも提案を」「思想から行動へ」「リーダーとしての自覚を醸成する」だ。この指針に沿って議論をしていく。コンセプトの中に「一方向のインプットだけではなく、参加者相互の学びを重視します」というものがあり、まさに!と思った瞬間があった。

メディアデザイナーの落合陽一さんが「世の中にエキサイティングなものをどう出していくか」これが目的だと。どんな場所でもいい、社会へのアウトプットだと。面白くする。こんなワードが多く聞けた。

「日本だけが修士博士を取る人口が減っている」。ノーベル生理学・医学賞をジョン・ガードン氏と共同受賞した京大の山中伸弥教授が話していた。その言葉で私自身のことを思い出した。

私は現役引退後、大学院に進み、修士、博士を取得した。その間には「なんで勉強するの?」とよく聞かれた。「勉強好きだね」とも言われた。実際、なぜ勉強しているのか分からなくなるくらい、大変な時期もあった。

しかし今思い返すと、学位取得の過程を経験できてよかったと思う。アカデミックな視点を学べたということもあるが、「謙虚さ」を学んだということが一番だ。知らないことを知ったとき、自分の無知さを知るという言葉があるが、まさにその通り。知らなかった自分に出会えるのだ。

このG1は、学位だけではない、学びを共有し、社会に役立てるそんな場所だ。

安易な表現だが、本当にすごい人なのに、柔軟でいろんなことに興味があり、こんな私にも丁寧な対応をしてくれる。こんな若輩者が、道に迷いそうなときにやさしく手を貸してくれる素晴らしい方に出会うと、もっと成長したい!そう思えるのだ。私は大学で講師をしているが、生徒たちにも未来は明るいということを示したい。これから生まれてくる子供たち、まだ義務教育を受けている世代、未来を不安に思う若者へ示したいと思えた。


G1サミットにはアクティビティーも。後列右端が伊藤氏
G1サミットにはアクティビティーも。後列右端が伊藤氏

あっという間に2月も中盤。2019年はラグビーワールドカップ、女子サッカーワールドカップもある。いよいよという気持ちだ。

時間を大切に過ごしていきたい。そう思えた、3連休だった。

本当にG1の皆様ありがとうございました。

(伊藤華英=北京、ロンドン五輪競泳代表)

競泳界で「美女スイマー」として活躍し、北京、ロンドン五輪に出場した伊藤華英さんが、水泳に限らずさまざまなスポーツの魅力をアスリート目線でお伝えします。
 ◆伊藤華英(いとう・はなえ)1985年1月18日、埼玉県生まれ。01年世界選手権で初の日本代表入り。08年北京五輪で背泳ぎ2種目出場、12年ロンドン五輪で自由形リレー2種目出場。12年秋に現役引退。順大大学院博士後期課程修了。日大非常勤講師。173センチ。

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