中川真依のenjoy!ダイビング

ガウディと飛び込みの「融合」に感激/中川真依

スペイン・バルセロナ。2013年7月に開催された世界水泳選手権で訪れた地だ。

飛び込みの日本代表で戦い始めたころ、いつか行ってみたいと思っていた。この世界選手権の代表に選ばれた時は「今まで頑張ってきて良かった」と心から思えた瞬間だった。


バルセロナの飛び込み台
バルセロナの飛び込み台

その理由は、芸術に深く関わっている。

競技会場となったバルセロナのダイビングプールは、山の頂上にあり、バルセロナの街並みを一望できた。他の飛び込み台とは比べられないほど、とても景色のいいプールだった。

ひとたび選手が宙に舞えば、背景にはサグラダ・ファミリアが映り込み、1枚の絵画のように華やかなシーンが完成する。「芸術の国」によって飛び込みの魅力が最大限に引き出される、とてもすてきな造りだった。

もう1つ。バルセロナを訪れる前からとても魅力に感じていたのは「ガウディ」の存在だった。

アントニ・ガウディの建築物やデザインはとても個性的で、私はあの柔らかな曲線、カラフルな色使いにとても魅力を感じている。

飛び込みは「個性」や「美」を表現する演技スポーツ。その意味では芸術と共通するところが多い。実際に訪れてみて、選手としても1人の人間としても、あらためて魅力が詰まった国だと感じた。


2013年世界水泳選手権の飛び込み演技。サグラダ・ファミリアが見える
2013年世界水泳選手権の飛び込み演技。サグラダ・ファミリアが見える

全競技が終了し、帰りのフライトまでに少し時間があったため、うれしいことに観光する事が出来た。目指すはもちろんガウディの作品群だ。サグラダ・ファミリアを見学し、そのあとカサ・バトリョ、グエル公園、カサ・ミラを観て回った。

実際に生で観られた時には、とても感動した。本や画面からでは感じられなかった臨場感や迫力、そして美しさが想像以上に私を興奮させた。

時間が足りず、観られなかったところはまだまだたくさんあった。いつかまた必ずゆっくりと訪れようと心に誓い、今もその日を楽しみにしている。


カサ・バトリョを訪れた筆者
カサ・バトリョを訪れた筆者

スポーツには、世界平和へ繋がる力があると言われている。

選手時代は試合や合宿などで世界各国を訪れ、さまざまな国の人々や文化と接してきた。そのおかげで他国に対して親しみを持ったり、海外にも友人や親しいコーチが出来たりと、国境を越えて交流することができた。私はこのこと自体が、世界平和への1歩ではないだろうかと感じている。

1人1人の力は小さいかもしれないが、たくさん集まれば大きな力になる。私はそう信じて、これからもスポーツを通してたくさんの世界を観てみたいと思っている。

(中川真依=北京、ロンドン五輪飛び込み代表)

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