アメリカンフットボールのトップリーグ、社会人の「Xリーグ」は明日11日からトーナメントに突入する。リーグ戦を6戦全勝の総合1位で突破し、2季ぶりに日本一奪還を目指すパナソニックを筆頭に、同2位の前年度王者・富士通、昨年の9位から3位に上がったノジマ相模原ら強豪が出そろった。決勝は12月18日の「ジャパンXボウル(JXB)」(東京ドーム)。優勝チームは来年1月3日の「ライスボウル(RB)」(同)で、学生王者と日本一を争う。

 パナソニックの日本一奪還のカギを握るのは、今季から主将となったDB辻篤志(31)。10月29日、台風22号が迫る横浜スタジアムで行われたリーグ最終戦、ノジマとの激闘を制する立役者となった。試合終了1分43秒前、相手QBガードナーの36ヤードTDランで2点差に迫られた場面。ガードナーが同点を狙った2点コンバージョンパスにギリギリ手を伸ばし、カットに成功した。「けっこうしぶとい相手だったが、カットできてよかった」という辻。その日の勝利を喜びつつも「外国人QB、RBにひるんでタックルミスがあった」と弱気になった場面を反省した。

 主将として「チームメートのモチベーションを上げていく」ことがテーマ。「試合に出られないヤツ、ユニホームを着られないヤツにも試合に集中させていく必要がある」と、常にチーム一丸を念頭に、仲間を鼓舞している。そんな辻を荒木延祥監督(42)は「ひときわ情熱的で、みんなが熱くなるプレーをしてくれている」と全幅の信頼を寄せる。

 負けたら終わりのトーナメント。荒木監督が「今のレベルでは日本一になれない。看板の攻守のラインを1ランク上げれば、日本一に近づける」と表した10月のパナソニック。そのランクアップに向けては辻の情熱が欠かせない。「どこが勝ってもおかしくない。(1位通過に)おごることなく、1日を、1プレーをしっかり考え、引き締めてやる」と冷静さも併せ持つ。「日本一になると決めている」という力強い言葉で辻がチームをけん引する。