世界22位の錦織圭(28=日清食品)が、第1セットを3-6で落とし、第2セットの1ポイント目を失った時点で棄権した。

 過去3戦全勝で同69位のガルシアロペス(スペイン)が相手だったが、第1セットから、全く足が動かず。「ウオーミングアップの時から3カ所くらい痛く、ベストなパフォーマンスができなかった。一番は右太もも。どんどん悪くなって動けなかった」と、棄権を申し出た。

 先週、モンテカルロのマスターズ大会で、1月下旬に右手首のけがから復帰後、初めて1大会で6試合を戦い、その内、4試合がフルセット。約1年ぶりの赤土ということもあり、ラリーが長く続くタフな戦いの中、すべてを出し切っての準優勝だった。

 22日にモンテカルロの決勝を戦い、わずか中2日。体力も気力も戻っておらず、コートに立つのが精いっぱいだった。しかし、大きなけがではなく「疲れからきていると思うので休めば治る」。

 実は今大会はベスト8以上に進まないと、錦織の世界ランキングの合計点には反映されなかった。2回戦を勝ってナダルと再戦。そこで敗れても、この日敗れても合計点は同じだった。

 この日の試合は区切りのツアー本戦500試合目。記念すべき試合を勝利で飾ることはできなかったが、「感覚はいいので体が100パーセントの状態であれば、いいところまでいける」と、5月6日開幕の次戦のマドリードオープンに期待を込めた。