16年リオデジャネイロオリンピック(五輪)柔道男子73キロ級金メダルの大野将平(27=旭化成)が19日、20年東京五輪への決意を示した。

都内で行われた「20年用年賀 お年玉くじ抽せん会」にはかま姿で登場。元テレビ朝日の宇賀なつみアナウンサー(33)らとお年玉くじの抽せんを行い、大野は1回目の抽せんで「1」を当てた。「心の中でガッツポーズした。良い数字を当てたので、縁起の良い1年を過ごしたい。(新年を迎え)五輪が近づいているのを実感するとともに、個人と(初採用される)男女混合団体で2つの金メダルを取って、五輪金メダルを3つにしたい」。

新年は男子代表のハワイ合宿に参加した。11日に帰国したが、都内近郊で稽古を続け、いまだ拠点の奈良・天理市へ帰宅していないという。イベント後に帰宅し、親交のある元テニスプレーヤーでタレントの松岡修造(52)から毎年届く「熱い、熱い、言葉が書かれている年賀状が楽しみ」と少し照れながら明かした。

お年玉くじの1等は現金30万円。旅行好きの宇賀アナが「当たったら貯金して、フィンランドでサウナに入りたい」と切望すると、柔道界の「サウナー」でもある大野は共感していた。強靱(きょうじん)な肉体を誇る金メダリストは減量以外でも、稽古後の疲労回復などで頻繁にサウナに通っている。

6カ月後の2度目の大舞台は、“聖地”こと日本武道館で開催される。五輪代表争いも佳境を迎え、大野は早ければ2月末に内定する可能性があるが、「今はまず出ることが目標」と気を引き締める。周囲からの期待と重圧を感じながら、日々を過ごし、27歳の柔道家はこう言う。「(自国発祥競技である)柔道界を背負う責任や使命もある。多くの方へ感動や勇気、希望を与えるためにも、金メダルしかない。そのために精進するだけ」。4年前の自身を超えるために、あくなき探求心が大野を進化させる。