16年リオデジャネイロオリンピック(五輪)競泳男子400メートル個人メドレー金メダルの萩野公介(25=ブリヂストン)が21日、勝負の高地合宿に出発した。

五輪代表選考を兼ねた日本選手権(4月1~8日、東京アクアティクスセンター)に備えて約1カ月間、スペインで女子の大橋悠依らと強化合宿を行う。

萩野は、18年6月以来の高地合宿に「すごく久しぶりで楽しみがある。(代表選考まで)もう1カ月半、まだ1カ月半という気持ちの両方がある。いい練習を積みたい。人生の中で五輪選考前の高地合宿はメンバーも限られているし、濃い時間になる」と話した。

日本選手権前最後のレースとなった16日までのコナミオープンは個人メドレーで200メートルで2位、400メートルで4位に終わった。「レースの泳速で、持久力が少ない。試合形式での練習が増えると思う。それはちゃんとやっていかないといけない」と課題を認識。平井コーチも「我を忘れるほど練習するのが解決方法かというと違うかな。自分の意思でしっかりと体をコントロールする。レース形式、この1点に絞ること。打開ポイントをしっかりやることが大事」と口にした。

4月の日本選手権は、決勝で日本水連が定める派遣標準記録をクリアして、2位以内に入ることが内定の条件。萩野が出場を検討する200メートル、400メートルの個人メドレーは、すでに瀬戸大也が昨夏世界選手権金メダル=内定となっており、残り1枠。個人メドレーの派遣標準記録は400メートルが4分15秒24、200メートルが1分57秒98となっている。

萩野は、目標タイムについて「400メートル個人メドレーは4分8~9秒じゃないと夏本番で戦えない。200メートルも1分56秒台前半から中盤は出したい」とした。かぎとなる泳法について「(最初の)バタフライ。スタートからの流れを良くして、得意種目の背泳ぎにつなげたい。自分ができないことをつぶしていきたい」。3大会連続五輪に向けて、重要な1カ月になる。