バレーボール男子日本代表のエース石川祐希(24=ミラノ)が10日、イタリアプロ1部リーグ(セリエA)に参戦するため成田空港を出発した。

出発前日にオンライン会見に応じ「ここで結果を出せば、上位4チームからのオファーをもらえる」と野心的な心境を明かした。世界のトッププレーヤーになる上で、より重要なシーズンになると気持ちを引き締めている。

新天地ミラノを上位4位以内に押し上げるため、石川がチームの中核になることを誓った。自分より若い選手が多いチームの中で積極的にコミュニケーションを取り、リーダーシップを発揮していく。「困ったときに頼られる存在になりたい」と意気込みを語った。

攻守の両面でチームに貢献するつもりだ。特に守備の課題として、相手のジャンプサーブに対するレシーブの強化を挙げた。トップチームとの対戦では強いサーブで守備網が崩されるケースが多いと感じており「サービスエースをとられないだけでもチームにとって大きい」と分析する。

新シーズン公式戦の初戦は、9月13日ホームでのコッパ・イタリア(イタリア杯)ヴェローナ戦。9月末からは全12チームで争うリーグ戦も始まる。

ミラノでの戦いが、来夏の東京オリンピック(五輪)を目指す代表にも還元できると断言する。「(代表は)個人が強い集団でなければならないと思っています。代表としての目標を達成するために、今季も結果にこだわりたい」。プロ3季目を全力で戦い抜いた先に、目標とする五輪でのメダルが待っている。【平山連】