テニスの全豪オープンが16日、メルボルンで開幕する。4大大会の今季初戦。男子は世界33位で第31シードの西岡良仁(27=ミキハウス)が、同日の1回戦で同77位のマイケル・イマー(スウェーデン)と対戦する。
4大大会のシード入りは自身初、日本男子では錦織圭(33=ユニクロ)以来。初戦を前に、大会を連日生中継するWOWOWの独占インタビューに応じ「やっと1回戦で(ノバク・)ジョコビッチと当たらなくてよくなったと思いました」と笑いつつ「それが一番大きかったです。今のシードでいくと3回戦まで勝ち進むチャンスがあるドローになりやすい。正直言って気持ち的には楽に感じます。1回戦を勝つことが目標になる場所から、少なくとも3回戦以上を目標と見られるのがシードのすごく良いところ。今、僕は一番下のシードなので、さらに上がっていけば、その感覚がベスト16やベスト8になってくると思います」と充実感をにじませた。
前哨戦のアデレード国際も4強と好調。準決勝で途中棄権したものの「テニスの内容がすごく良くて、自分の中ですごく満足できる内容だったので、自信を持って(大会に)入れます」と力強く語り、最初に当たるイマーについても冷静に分析した。
「いろいろ試合を見ましたが、ミスが少ないと思います。僕が有利な点を挙げると、彼のサーブがあまり良くない。試合展開はラリー戦になると思っています。そうなるとゲームプランと組み立て能力、できることの引き出しの多さ勝負になってくると思います。その中で言うと、自分の方が多いと思います。彼の方が下がっている回数が多いし、点を取っていくパターン数が少なかった。ただし、1つ気を付けたいのは、彼は粘り強いテニスをしてくるので、そこになるべく自分が焦らないような展開を作っていく必要があると思っています。そこさえしっかりクリアして自分が主導権を握り続ければ、大丈夫だと思います」
1年前を思えば、納得の状態だ。昨年の全豪オープンは、記者会見で「ランキングが上がらなければ引退」という驚きの発言も口にしていた。そこから1年でシード入り。どのような思いで戦ってきたのか。
「日本に帰って、逃げずにアメリカまで行って下部ツアーを回って、ポイントを稼いで何とか自信を取り戻して、いろいろやりながら、たまにツアーで勝ったりする流れをちゃんとつくりました。あのコメントを言ったことで自分にもプレッシャーがかかっていると思いますし、自分の中では大事な1歩だったと思っています。包み隠さずに言ってよかったと思っています。ただ、正直このランクに来るとは思ってはいませんでした」
長く共闘してきた兄と離れ、昨年9月からクリスチャン・ザハルカ・コーチと組んでいることも、新たな発見の連続で飛躍のきっかけになっている。
「彼も僕も分析をしたい人。彼が思うことと、自分が思うことの照らし合わせの話は面白いです。どっちが正しいとかではなく、意見を出し合うところが大事だと思っています。サーブとフォアが良くなったけど、一番いいところで言うと、試合に入るまでのメンタリティーの持っていき方、僕の精神的な部分の、試合中の戦い方のところの扱いはすごくうまいです」
キャリアハイの世界ランキング33位で迎える2023年シーズン。長期的な目標にも言及した。
「シードも付きましたし、20位をずっと目標にやっているので、今年中にそこを目指していきたい。ATP500、1000でしっかりと結果を残すところが次のステップだと思っています。今のランキングでいくとATP250なら、組み合わせ次第で1、2勝するチャンスがあると思う。そこを見つつ、上の大きい大会でちゃんと(ポイントを)稼いでいくことが、もっとランキングを上げていくために重要だと思う」
自身に期待して迎える全豪オープン。3回戦まで順当に勝ち進めば前回王者ラファエル・ナダル(スペイン)と対戦する可能性がある。「1回戦はいつもタフなので、そこはしっかりとクリアしていく中で(互いに順当なら)3回戦でナダル選手が待っている。彼に思い切ってぶつかって、乗り越えていきたいと思っている。1つ1つではありますが、まずはしっかりとそこまでを見据えて頑張りたいと思います」と闘志を燃やした。
◆全豪オープンテニスはWOWOWで全日生放送。WOWOWオンデマンドでは全コートライブ配信される。


