女子決勝で予選リーグ3位のSC軽井沢クラブが5-4で同首位の北海道銀行を破り、初優勝を飾った。3-4で迎えた最終第10エンド最後の1投で、スキップ上野美優(22)が正確なドローショット。2点を獲得する劇的な逆転で決めた。昨年11月のパンパシフィック選手権準優勝でロコ・ソラーレが獲得した日本代表の出場枠で、世界選手権(3月16日開幕、カナダ・ノバスコシア)に初参戦する。

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SC軽井沢クの赤い石が、日本一の軌跡を描いた。右からゆっくり真ん中にカーブ。相手の黄色いストーンより、わずかに内側で動きを止めた。両チームの選手が上からのぞき込む。中心に近い位置に赤が2個。勝利を確認。遠慮がちに敗者と握手し、さらにストーンをすべて片付けてから、4人の歓喜が爆発した。笑った。泣いた。ラストショットを決めたスキップの上野美は「自分の投げる道は残っていました。スイーパーも(2点の入る位置に)持っていってくれると信じていたので、気持ち良く投げることが出来ました」と、笑顔がはじけた。

2年前のジュニア世界選手権で日本勢初の金メダルを獲得した上野美、妹結生が軸となった。同世代のサード金井、チーム長野時代に世界選手権出場経験のある43歳セカンド西室も支えた。昨年9月のカナダ遠征からこの投順の熟成を図り、「うまくはまって日本選手権を乗り越えられた」と円になって跳びはねた。

チームの合言葉は「新時代の主役になる」。女王ロコ・ソラーレを予選で破っての優勝で、26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪にも1歩近づいた。結生も「この大会で出た課題を、次につなげていきたい」と決意。日本女子カーリング界の主役交代を確固たるものとするためにも、次は世界一に挑む。【中島洋尚】

○…女子の予選リーグ1位で決勝に進出した北海道銀行は4-5で敗れ、準優勝に終わった。4-3で迎えた第10エンドのラストショットで逆転を許し、初の世界選手権切符に手が届かなかった。フォースの田畑百葉(ももは、21)は、昨秋のカナダ遠征中に、祖父が亡くなった。「おじいちゃんに(勝利を)報告したかった…」と、試合後の記者会見で大粒の涙を流した。

○…男子はコンサドーレが8-3で3連覇を狙ったSC軽井沢クを下し、予選リーグから8戦全勝で3年ぶり4度目の優勝を飾った。長野五輪日本代表スキップの敦賀が、昨年5月にコーチ兼リザーブとして加入。昨季から加わった若手メンバーの大内、敦賀を徹底指導し、チーム力を一気に引き上げた。サードでスキップの阿部は「敦賀は若手の指導がメインですが、僕と(フォース)清水から責任や重圧も取り除いてくれた。(大会中の)今週ずっと調子が良かったのは、選手に専念できたから」と、かつて“ミスターカーリング”と呼ばれたレジェンドに感謝した。