敵地で“ヒール”になる。B3新潟は今季開幕の香川戦(27、28日、あなぶきアリーナ香川)に向けた練習を25日、アオーレ長岡で行った。新潟在籍2年目のSG川村卓也(39)が好調な仕上がりを見せている。香川から4月のプレーオフ1戦目で21得点を挙げるなど験がいい。開幕カードを白星スタートで飾るため、得点量産でアウェーの悪役、新潟にとってのヒーローになる。

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速さを追求する今季の新潟のスタイルの中、川村もきっちりと存在を示す。攻守の切り替えで懸命に走り、自ら持ち込んでシュート。スペースがあるときは迷わず得意の3点シュート。特徴を淡々と出す。

「個人的には昨年よりも順調に体を作ってこられた。パフォーマンスも上がっている」。昨季開幕の埼玉戦は直前に左大腿(だいたい)部を痛めてベンチを外れた。今季はオフから筋トレで調整。好きな麺類など炭水化物を控え、体重をベストの91キロに抑えて開幕を迎える。

アウェー香川戦を楽しみにしている。「ヒールになれるかな」と不敵な笑み。会場のあなぶきアリーナ香川は今季から使用される相手のホームコート。新潟は4月のB3プレーオフで香川を2勝1敗で破り、準決勝に進んだ。川村は1戦目に両チーム最多の21得点。75-73の勝利に貢献した。リベンジマッチに意欲を燃やしてくることは分かっている。「相手のアリーナで、多くの観客。面白い」。完全アウェーはモチベーションを上げる要素の1つ。その中で得点することが仕事だ。

約2年ぶりの実戦復帰になった昨季は1試合平均6・6点。「まったく足りていなかった」と不完全燃焼に終わった。今季は「1試合で20、30点取ろうと力を使うより、コンスタントに10点台を取りたい。そうすることでチームの攻撃もアップする」と安定したスコアメークをテーマにした。

チームの自称「広報補佐」。新潟ファンへのアピールは常に心がけている。開幕戦はその絶好の場。「アイシテルニイガタ、ではなく、アイシテルゼ!ニイガタ、で行きます」。J1新潟の応援歌をヒントに今季の意気込みを表現した。【斎藤慎一郎】

○…鵜沢潤監督(43)は香川に対して警戒を怠らない。「外国籍選手が変わったが、大きな部分のやり方は昨季と同じ。より得点力があるイメージ」。攻守の切り替えが速い上に、攻撃力が上がっていると分析。25日の練習では守備の徹底に時間を割いた。「もっとトークをしないと。言葉で防げるところもある」と開幕に向けて選手に密なコミュニケーションを求めた。