カーリング男女の26年ミラノ・コルティナ五輪(オリンピック)最終予選の応援に、タレントなすび(50)が駆けつけた。試合が行われたカナダ・ケロウナで取材に応じ、女子日本代表フォルティウスを応援する理由を明かした。
10日(日本時間11日)、フォルティウスはプレーオフ第1戦でノルウェーに勝利し、残り2枠の五輪切符を獲得した。日本女子として98年長野大会から8大会連続出場を決める場面に立ち会った。
「奇跡の瞬間でした。感動的な一瞬に、生で立ち会えたのは本当に光栄なこと。フォルティウスさんが苦難を乗り越えて、そういう姿を応援したいと思って応援し始めたので、実際に五輪出場をつかみ取って、本当にありがとう、と。いいものを見せてもらいました」
出会いは3年ほど前。テレビをザッピングしている最中、たまたまNHKで放送されている「北海道道」が目に留まった。
「コロナ禍で番組のコンテンツがなくて、普段なら多分放送されていないであろう、北海道で作られたドキュメンタリーが放送されていたんです」
21年9月の代表決定戦でロコ・ソラーレに2連勝してから3連敗。22年北京五輪の出場権を逃した。2カ月後には、メインスポンサーの北海道銀行との契約が終了。「フォルティウス」として再始動を始めた時期の苦悩が描かれていた。
「チームがもしかしたら存続できなくなるみたいなところから、逆境をはねのける姿を見て、応援したくなりました。僕も逆境をはねのけてきた人生なので、共感してしまいました」
自身は日本テレビ系のバラエティー番組「進ぬ!電波少年」で98年から「電波少年的懸賞生活」に出演。裸一貫で一室から懸賞に応募し、当選品で生活するなどして苦しい時期も送った。フォルティウスの姿に心を打たれ、応援を始めた。
22年12月の軽井沢国際選手権で現地初観戦。以降は北海道で開催される大会にも足を運び、今年3月には韓国・議政府で行われた世界選手権を観客席から見守った。9月に代表決定戦を勝ち抜き最終予選出場を決めると、現地に行けないか、と模索し始めた。
「自分はさすがに五輪には行けないと思っています。もしかしたら国際大会を見られるのは最後になるかもしれないと。マネジャーさんなどにお願いをして、スケジュール的にずらせるものはうまくずらしてもらって、奇跡的にこの1週間は空けられるぞと。近しい人たちは、じゃあ行ってきなよと後押ししてくれました。レギュラーの仕事も申し訳ないとお休みをいただいて来ました。ちょうど時間が合ったので、電話出演したりはしましたけど」
韓国はある程度費用は抑えられたが、今回はカナダ。出費はかさんだものの、五輪出場の瞬間を目に焼き付けることができた。
「もちろん全部自腹で来ています。いろいろ後付けでやったので、ざっくりなんですけど、30万円以上はかかって…50はいっていないくらいだと思います。そこはちょっと震えてますけど…。でも素晴らしい経験をさせてもらえました。かっこよく言えば、プライスレス。それ以上の価値を感じられました。“推し活”のために仕事を頑張ってきたので、また日本帰ったら仕事を頑張ります」
NHKの生中継にも映り込み、「タレントのなすびさん」などと再三紹介された。SNSでも話題になった。
「日本の反響がどうなのか、全然分かっていないんですけど。SNSでコメントがついたりとか、近しい人から連絡は来ました。でも僕は、フォルティウスさんはもちろん、カーリング業界に目を向けてもらえるならうれしい。僕も楽しませていただいてる分、ちょっとは恩返しできているのかなと思います」
26年五輪は、今のところ現地観戦できない見込み。だからこそ、力強いエールでチームを後押ししたい。
「チームも、吉村紗也香さんも本当に毎回インタビューで金メダルということをおっしゃっている。愚直に信じて、まい進して、絶対に勝ち取ってもらいたいです」【飯岡大暉】


