ノルディックスキー複合男子で6大会連続五輪(オリンピック)出場し、現役引退した渡部暁斗さん(37)が23日、東京都内で日本オリンピック委員会(JOC)の橋本聖子会長を表敬訪問した。

2014年ソチ五輪から22年北京五輪まで3大会連続メダリストとなった37歳のベテランは、昨秋に引退を表明。2月のミラノ・コルティナ五輪は個人、団体でメダルまで及ばなかった。3月のワールドカップ(W杯)オスロ大会を最後に一線を退いた。

会談で現役引退の報告をすると、橋本会長から「本当に長い間お疲れ様でした」とねぎらわれた。

渡部さんは「JOCがあったからこそ、オリンピックにも出られた。ねぎらいの言葉をいただけてありがたい気持ち」と実感を込めた。

現在は家族との時間を楽しんでいるといい「解放された感じと、競技への目標がないさみしさがある」とも笑った。今後は北野建設のスキー部に残り、指導者の道も探りながら活動する。

次回のフランス・アルプス地方開催の2030年冬季五輪では競技除外の危機を迎えている状況には「不採用になった場合はどうすればいいんでしょうね」と報道陣に逆質問も。しかし、「もう決断自体は目前に迫っているので、これからどうしていきたいかはもう手遅れ。決断を待つしかない。採用になれば全力で盛り上げたい」と言及した。

6月6日にはJOCと地元長野の白馬村で気候変動の啓発イベントを共催し、現役最後の飛躍も披露する予定。「自分の経験を社会に対して還元する意味で、本当にスポーツが楽しいところを老若男女問わず、たくさんの方に伝えられるようなことができたら」。第2の人生を歩み始めた。