華麗な滑り、美しいスピン、舞い上がるジャンプ…。加えて信頼する相手を投げ、リフトで回すダイナミックな種目が、フィギュアスケートのペアだ。北京五輪では18日にショートプログラム(SP)が行われる。愛称「りくりゅう」の三浦璃来(20)、木原龍一(29)組(木下グループ)は、日本の団体戦銅メダルに貢献するなど急成長中だ。
日本ではシングルに比べて、これまでなじみが薄い種目だった。145センチの三浦は「どんな選手が向いているか」の問いに笑った。
「私自身、投げ飛ばされるのとか、振り回されるのが好き。回転数が増えると恐怖心が出てくるけれど、アトラクションが好きな子は楽しんでやれると思う」
木原は真面目に言った。
「恐怖心のメーターを振り切れる子ですかね」
男性が女性のジャンプを補助して投げるスロージャンプは単独よりも高く、遠く、着氷した後の伸びにも幅が出る。男性が頭上で女性を回すリフトでは他種目にはない躍動感がみられる。昨年12月、木原は金メダル候補でロシア・オリンピック委員会(ROC)のミシナ、ガリアモフ組の名を挙げ「(要素間の)つなぎが詰まっている」。三浦も「スローの幅が本当に素晴らしい」と魅力を語った。
強豪ROC勢や、地元中国のスターで18年平昌五輪銀メダルの隋文静、韓聡組らが金メダルを争う。「りくりゅう」の目標は日本ペア最高の14位(92年アルベールビル五輪=井上怜奈、小山朋昭組)を大きく上回る5位。この日、前日練習を終えた木原は「いい調子できています」と言い切った。フィギュア最後の種目が幕を開ける。【松本航】




