北京オリンピック(五輪)は4日に開会式が行われ、日本勢が出場する競技は3日にスタートする。日刊スポーツでは各日の主な競技の見どころと、日本勢のメダルを大予想。フィギュアスケート男子で3連覇を目指す羽生結弦(27=ANA)や、スピードスケート女子で5種目出場予定の高木美帆(27=日体大職)ら、本格的に競技が始まる5日から20日の最終日まで毎日、メダル候補が登場。昨夏の東京五輪に続く、メダルラッシュの期待が高まった。
<3日>
フリースタイル(F)スキーの男女モーグル予選の1回目を実施。アイスホッケー女子1次リーグ(L)で日本はスウェーデンと初戦。
<4日>
【開会式】
北京国家体育場で開会式が行われる。フィギュアスケート団体も始まり、男子とペアのショートプログラム(SP)とアイスダンスのリズムダンス(RD)が実施される。
<5日>
金:堀島行真(男子モーグル)
金:高梨沙羅(ジャンプ女子個人)
銅:原大智(男子モーグル)
銅:高木美帆(スピード女子3000m)
ジャンプ女子個人決勝に前回銅の高梨沙羅が登場。Fスキー男子モーグル決勝は堀島行真ら日本勢のメダル有力。スピードスケート5種目出場の高木美帆が最初の女子3000メートルに登場。
<6日>
金:川村あんり(女子モーグル)
金:小林陵侑(ジャンプ男子個人NH)
銀:村瀬心椛(スノーボード女子スロープスタイル)
スノーボード女子スロープスタイル決勝は村瀬心椛ら日本勢にメダルの期待。ジャンプ男子個人ノーマルヒル(NH)決勝で小林陵侑、Fスキー女子モーグル決勝で川村あんりが金候補。
<7日>
金:高木美帆(スピード女子1500m)
銅:佐藤綾乃(スピード女子1500m)
銅:日本(フィギュアスケート団体)
フィギュアスケート団体は最終日。ペア、アイスダンス、女子のフリーを実施。スピードスケート女子1500メートルは前回銀の高木美帆が金最有力。ジャンプ混合団体も日本にメダルの可能性。
<8日>
銅:三木つばき(スノーボード女子パラレル大回転)
フィギュアスケートで五輪3連覇を目指す羽生結弦と宇野昌磨、鍵山優真が男子SPに登場。スノーボード女子パラレル大回転決勝は前々回銀で6大会連続出場の竹内智香と、急成長の18歳、三木つばきに注目。
<9日>
銅:渡部暁斗(スキー複合男子個人NH)
スノーボード男子ハーフパイプ(HP)予選に2大会連続銀の平野歩夢が登場。ノルディックスキー複合の男子個人ノーマルヒル(NH)で2大会連続銀の渡部暁斗が、3大会連続メダルを目指す。
<10日>
金:羽生結弦(フィギュアスケート男子)
銀:冨田せな(スノーボード女子HP)
銅:宇野昌磨(フィギュアスケート男子)
フィギュアスケート男子フリーで羽生結弦の五輪3連覇なるか。宇野昌磨、鍵山優真もメダル候補。スノーボード女子HP決勝は冨田姉妹らに表彰台の期待。カーリング女子1次L初戦で日本代表のロコ・ソラーレは世界ランク1位のスウェーデンと対戦。
<11日>
金:平野歩夢(スノーボード男子HP)
銀:戸塚優斗(スノーボード男子HP)
銅:平野流佳(スノーボード男子HP)
スノーボード男子HP決勝で平野歩夢が金メダルに挑む。昨季世界王者の戸塚優斗や平野流佳もメダル候補。カーリング女子1次Lで世界ランク7位のロコ・ソラーレは、同5位カナダと対戦。
<12日>
金:新浜立也(スピードスケート男子500m)
金:小林陵侑(ジャンプ男子個人LH)
銀:森重航(スピードスケート男子500m)
銅:村上右磨(スピードスケート男子500m)
スピードスケート男子500メートルにメダル有力候補の新浜立也、森重航、村上右磨の3人が出場。ジャンプ男子個人ラージヒル(LH)は小林陵侑が金メダル大本命。
<13日>
金:小平奈緒(スピードスケート女子500m)
銅:高木美帆(スピードスケート女子500m)
スピードスケート女子500メートルに連覇を目指す小平奈緒が登場。高木美帆にもメダルの可能性。ショートトラック男子500メートル準々決勝~決勝で、日本勢は上位に食い込めるか。
<14日>
銅:日本(ジャンプ男子団体)
ジャンプ男子団体で日本の98年長野大会以来の金なるか。カーリング女子1次Lでロコ・ソラーレは世界ランク9位中国、同3位韓国と2連戦。フィギュアスケートのアイスダンスフリーで小松原組が上位狙う。
<15日>
金:村瀬心椛(スノーボード女子ビッグエア)
銀:鬼塚雅(スノーボード女子ビッグエア)
銅:岩渕麗楽(スノーボード女子ビッグエア)
金:日本(スピードスケート女子団体追い抜き)
スピードスケート女子団体追い抜き決勝で日本が連覇を目指す。スノーボード女子ビッグエア決勝は村瀬心椛、岩渕麗楽、鬼塚雅に表彰台独占の可能性。フィギュアスケート女子SPに坂本花織、樋口新葉、河辺愛菜が登場。
<16日>
銅:日本(ショートトラック男子5000メートルリレー)
カーリング女子1次Lでロコ・ソラーレは世界ランク6位の米国と対戦。ショートトラック男子5000メートルリレー決勝で日本は表彰台を目指す。アルペンスキー男子回転で今季W杯8位入賞の小山陽平が世界の壁に挑む。
<17日>
銀:小平奈緒(スピードスケート女子1000m)
銅:高木美帆(スピードスケート女子1000m)
スピードスケート女子1000メートルで前回銀の小平奈緒と、銅の高木美帆の2人に2大会連続メダルの期待。フィギュアスケート女子フリーで坂本花織ら日本勢はロシア勢の牙城を崩せるか。カーリング女子のロコ・ソラーレは世界ランク2位スイスと1次L最終戦。
<18日>
銅:新浜立也(スピードスケート男子1000m)
フィギュアスケートのペアSPに日本の三浦璃来、木原龍一組が登場。スピードスケート男子1000メートルに500メートルにも出場した新浜立也らが出場。カーリング女子は準決勝。
<19日>
金:高木菜那(スピードスケート女子マススタート)
スピードスケート女子マススタートで前回初代女王になった高木菜那が連覇を狙う。フィギュアスケートのペアはフリーが行われ、三浦璃来、木原龍一組は日本勢最高順位(14位)更新の可能性が高い。
<20日>
銀:日本(カーリング)
【閉会式】
ノルディックスキー距離女子30キロフリー、カーリング女子決勝。フィギュアスケートのエキシビションなど。夜に閉会式が行われ、熱戦に幕が下りる。
◆日本の表彰台独占 冬季五輪では72年札幌大会のジャンプ70メートル級で笠谷幸生が金、金野昭次が銀、青地清二が銅とメダルを独占。「日の丸飛行隊」と呼ばれた。夏季では32年ロサンゼルス大会の競泳男子100メートル背泳ぎ。体操男子で68年メキシコ大会の種目別床運動、72年ミュンヘン大会の個人総合、種目別の平行棒と 鉄棒でメダルを独占している。
◆日本人の同一大会複数メダル 冬季は3個が最多で2人が記録。98年長野大会のジャンプ男子の船木和喜が個人ラージヒルと団体で金、ノーマルヒルで銀を獲得。18年平昌大会でスピードスケート女子の高木美帆が団体追い抜きで金、1500メートルで銀、1000メートルで銅。1大会で3色メダルは夏冬通じて日本女子史上初。夏季五輪では60年ローマ大会の体操男子の小野喬の金3、銀1、銅2の6個が最多。同一大会最多金メダルは68年メキシコ大会の体操の中山彰規で4冠。
◆冬季五輪の日本の大会最多メダル 前回18年平昌大会の13個(金4、銀5、銅4)が最多。98年長野大会の10個(金5、銀1、銅4)を上回った。14年ソチ大会の8個(金1、銀4、銅3)が続く。金メダルの最多は長野大会の5個。