東京パラリンピックでメダル獲得を目指すブラインド(5人制)サッカー男子日本代表の高田敏志監督(53)が3日、オンラインで会見し、チームが新型コロナウイルスの影響による活動自粛からカムバックしたこと明らかにした。

日本代表は東京都内で8月8~15日まで、1年後の東京大会へ向けたシミュレーション合宿を実施。本番を想定した日程で1次リーグ3試合から準決勝、決勝まで紅白戦を中心に5試合を戦った。この間、選手の体調や暑熱対策、コロナウイルス感染予防策からオフの過ごし方まて徹底確認したという。

「負荷をかけながらケガをさせないようにトレーニングしてきた。選手のフィジカル、フィットネスは改善されていた」と高田監督。約3カ月の自粛期間から6月10日に活動を再開した時点で選手の持久力は2~3割ほど低下。その後、週単位の短期合宿などを重ねた成果で、8月の合宿時には昨年の国際大会時と変わらないレベルまで走力が回復していたという。合宿中の11日に紅白戦を視察したサッカー日本代表、五輪代表の森保一監督(52)から「サムライブルーも、U-23も、なでしこも、みんなファミリー。一緒に頑張っていこう」と激励されたことも選手には力になった。

東京大会に開催国枠で初出場する日本代表は世界ランキング12位。それでも高田監督は「メダルの可能性は十分にある。(コロナ禍の中で)ランキングはあてにならない」と明言。今後の実戦機会、大会参加などはまったく見通せないが、ホームアドバンテージを生かしながらフィジカルの上乗せと戦術の熟成を図っていく。

◆ブラインド(5人制)サッカー 全盲の選手4人と晴眼か弱視者のGK1人でプレー。鈴入りのボールを使い、選手にボールやゴール位置を知らせるコーラーが相手ゴール裏から指示を出す。コートはフットサルとほぼ同じ広さで、ボールが両サイドを割らないようにサイドライン際にフェンスが設置される。前後半20分ハーフ。東京パラリンピック出場チームは(12)日本のほか(1)アルゼンチン(2)ブラジル(3)スペイン(5)中国(10)モロッコ(13)タイ(14)フランス※黒抜き数字は世界ランキング