オリックスから侍ジャパンに内定した吉田正尚外野手(27)が“恩師”の室伏広治氏(46)に東京オリンピック(五輪)での活躍を誓った。

04年アテネ五輪陸上男子ハンマー投げ金メダリストでスポーツ庁の室伏長官にオフの自主トレで5年連続で指導を受けてきた。「報告しました。『よかったな。また何かあったら相談してね』と。いい姿を見せたいなと思います」と思いを明かした。

16年オフに吉田正が手紙を送って入門を求め、指導が始まった「室伏塾」。このオフ、室伏氏から、オリックス、東京五輪での活躍を通じて新型コロナウイルス感染拡大に苦しむ日本に「明るい話題を届けてほしい」と願いを託された。五輪代表内定は第1歩。「選んでいただいた以上は、結果で応えたい。チームが金メダルを取れれば一番いいし、そこに貢献できれば」と“恩師”の思いを受け止めた。

交流戦では全18試合中17試合で安打を放ち、3割5分8厘、16打点、3本塁打の成績と選手会長としてのリーダーシップで、チームを11年ぶりの優勝に導いた。次は世界と戦う五輪の舞台。現役時代の室伏氏は体格面で日本人は不利と言われた競技で世界と渡り合い、アテネで頂点に立った。東京では、豪快なスイングで、吉田正が夢を見せる番だ。【堀まどか】

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