新型コロナウイルス感染拡大で外出自粛の「ステイホーム」が続いている。アスリートも同じだが、世界を舞台に戦ってきた、たくましい選手たちのスマートフォンなどには「これ!」というオススメの風景がある。“映え”る絶景や思い出の街、風景など、思い入れある1枚を随時連載で紹介する。

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【米・グランドキャニオン】

競泳男子の入江陵介(30=イトマン)世界のトップを走る第一人者が、セレクトしたのは米アリゾナ州グランドキャニオンだ。競泳では同州フラッグスタッフで高地合宿を行うことがある。入江は18年11月、合宿中のオフを利用して、同地を訪れた。

「広い地球の中にこんな場所があり、自然が作り出したこの風景を見た時に自分の悩みがちっぽけだな、と感じました。最近は技術が進み電子機器を常に触ったり見ることが多い中、やはり自然というものは何にも替えることができない貴重な存在だと日々、感じます。自分の考え方や生き方をあらためて、考えさせてくれた場所です」

すでにオリンピック(五輪)、世界選手権で合計7個のメダルを獲得しているが、同地を訪れるとフレッシュな気持ちになれる。「グランドキャニオンに行ったのは(この写真で)おそらく3回目くらいになりますが、前回訪れたのは2010年だったので、久しぶりに行きました。行くたびに、気持ちを新たにできます。その時、その時で、自分が置かれている立場や状況が違うので、その時によって見えてくるものが違ってきます」。世界遺産の絶景に力をもらう入江は、来夏の東京で4大会連続五輪出場がかかる。