競泳で五輪2大会連続2冠の北島康介氏(37)が28日、YouTubeのライブ配信に登場した。世界選手権400メートルメドレーリレーで03年に銅メダル、07年銀メダルを獲得した日本チーム(森田智己、北島康介、山本貴司、細川大輔)の4人で1時間半、語り合った。

4人でのライブ配信を行うのは5月に続いて2度目となった。この日は細川大輔氏が司会役を務めて、技術面について語った。04年アテネ五輪男子200メートルバタフライ銀メダルの山本貴司氏は「最後の5メートルはしんどかろうが、調子が悪かろうが、ノーブレ(呼吸なし)。キツいと顔が上がって体が立つ。ゴール前はノーブレで体を寝かせてタッチにいく」ときっぱり。同五輪男子100メートル背泳ぎ銅メダル森田智己氏は「背泳ぎは、いかにはやくヒジを立てて水をとらえる形(キャッチ)にするかだと思う」と話した。北島氏は「ヒジのポジションが高い人ほど、体が浮いている。どの泳法でもヒジが下がっていて速いヤツはいないよね」とスイマー向けに説明した。

北島氏は、26日に東京都水泳協会の会長に就任している。ライブ配信の最後には「コロナの影響もある中で、こういう役職につかせてもらった。これから新しいスポーツの形が出てくるし、水泳は生涯スポーツとして注目されるように、普及をしていきたい。水泳に散々お世話になったので、いろいろと貢献していきたい。皆さんの協力を得て、水泳界を良くしていこうと思っています」と所信表明した。

ライブ配信は、北島氏が主宰する会員制の水泳教室「KITAJIMAQUATICS(キタジマアクアティクス)」のユーチューブチャンネルで行われたもの。同教室はインスタグラムでのライブ配信など、競泳に関する発信を継続的に行っている。【益田一弘】