【鍵山優真の言葉】今季ベストで2位発進「みんな立ち上がる時だよ」に込めた意味とは

【ボストン=松本航、藤塚大輔】過去3度の準優勝、念願の初優勝を目指す鍵山優真(21=オリエンタルバイオ/中京大)は、納得のショートプログラム(SP)2位発進となりました。今季ベストの107・09点をマーク。24年11月のグランプリ(GP)シリーズNHK杯で記録した105・70点の殻を破り「自分を褒めたい」と自らに拍手を送りました。電光掲示板に表示された「みんな立ち上がる時だよ」のメッセージに込めた思いも奏功。自己最高の110・41点をたたき出し、首位で出たイリア・マリニン(20=米国)との3・32差をフリーで巻き返します。25日の公式練習後と合わせ、現地限定のインタビューとSP上位会見を「鍵山優真の言葉」としてお届けします。

フィギュア

<世界選手権>◇27日(日本時間28日)◇米ボストン◇男子ショートプログラム(SP)

男子SPの演技を終えた鍵山優真(共同)

男子SPの演技を終えた鍵山優真(共同)

「絶対に全ジャンプ降りる!」

SPを終えて

―最後、ビシッと締めました

そうですね。いろいろ昨日、抽選が行われて最終滑走が決まって、こうなる状況がイメージできていたので。事前にイリア(・マリニン)選手がノーミスして、皆さんがスタオベして、という状況はイメージできていたからこそ、落ち着いてできたと思います。その覚悟を持って、全力で、ただただやりたいことができました。久しぶりにシーズンベストを更新できて、なかなか106点から上回ることがなかったので。曲調を変えたおかげというのもあると思いますけど、より力強いパフォーマンスができたと思うので、本当に今日はうれしいです。

―マリニン選手に負けない歓声だったように聞こえましたが、気持ち良かったですか

上に書いてある(場内ビジョンに掲示された)コメントがあったんですけど、自分自身にプレッシャーかける感じで「みんな立ち上がる時だよ」と言ったので。1個1個のエレメンツをしっかり落ち着いてできましたし、最後まで気を抜かずにスピンまで100%の力でできたので良かったと思います。

男子SPで演技をする鍵山優真(共同)

男子SPで演技をする鍵山優真(共同)

―演技前の会場の雰囲気、どのように受け止めていましたか

そうですね。まあでも本当に、こういう経験は何回もしたことがあったので。すごく、イリア選手が基本ミスすることはないと思っているので。まあでも、あまり他の選手の演技とか歓声を聞かないようにしていて。自分のペースというのを大事にしながら、落ち着いて集中してやってました。1本目の4Tから落ち着いて、降りたら次、次、とステップ・バイ・ステップでできたので。自分を褒めたいと思います。

―ノーミスでやることが基本的な条件と話していました。それを実現して、この点差をどう見ていますか

一番に考えるべきことは、自分自身がやりたいことを100%こなす。その上でシーズンベストとか3枠を狙っていけばいいと思っているので。(佐藤)駿も、みんな全力を尽くして頑張ったと思うので。フリーも自分が何をすべきか考えながら頑張りたいです。

男子SPの演技を終え、歓声に応える鍵山優真(共同)

男子SPの演技を終え、歓声に応える鍵山優真(共同)

―マリニン選手とは3・32点差でした

もちろん、構成がまず違うので。僕がイリア選手に追いつくためには、もっとより高いGOEを狙わないといけないというのは前々から思ってることなので、まずは1つ1つのエレメンツを本当に完璧にやりたいと思いましたし。サルコーも今日、危なくて。もっともっといいジャンプだったら、もっと点数が上がるんだろうなと思っていたので。でも、そんなに悪くない点差なのかなと思います。

6分間練習で調整する鍵山(撮影・藤塚大輔)

6分間練習で調整する鍵山(撮影・藤塚大輔)

―サルコーは、空中でやや軸が傾いたように見えましたが、それでも降りました。鍵山選手の場合、普段からよくあると思いますが、どういうことをしてくれば降りられるんですか

あまり良くないことだと思います。僕自身、試合でお客さんに申し訳ないんですけど、ヒヤッとさせる場面がたくさんあったと思う。死ぬ気で絶対に全ジャンプ降りる! という気持ちでやってたので。これでもう、しっかりと踏ん張れたというのはすごくいいこと。その結果、4点まではいかなかったけど、しっかり加点がついて順位獲得できたので、良かったと思います。

―演技前に電光掲示板に映し出されるお客さんへのメッセージは、どのタイミングで考えたんですか

本文残り70% (3397文字/4872文字)

岐阜県不破郡垂井町出身。2022年4月入社。同年夏の高校野球取材では西東京を担当。同年10月からスポーツ部(野球以外の担当)所属。
中学時代は軟式野球部で“ショート”を守ったが、高校では演劇部という異色の経歴。大学時代に結成したカーリングチームでは“セカンド”を務めるも、ドローショットに難がある。