【名古屋発】鍵山優真&島田麻央に訊いた向き合い方「楽しませようとしなくても」

フィギュアスケート男子でグランプリ(GP)ファイナルで銀メダルを獲得した鍵山優真(22=オリエンタルバイオ/中京大)と、ジュニアGPファイナル4連覇を果たした島田麻央(17=木下グループ)には、試合への向き合い方である共通点がありました。公式練習から一夜明けまでのインタビューを通して見えた姿勢から、現地取材記者がコラム形式でひもときました。

フィギュア

メダルを手に笑顔を見せる鍵山(撮影・前田充)

メダルを手に笑顔を見せる鍵山(撮影・前田充)

大盛況のIGアリーナ

17年名古屋大会以来、国内で8年ぶりに行われたGPファイナル。その舞台となったのが、名古屋市のIGアリーナ(愛知国際アリーナ)でした。

今年7月の大相撲名古屋場所でこけら落としが行われたばかりの新会場。延べ床面積約6万3000平方メートル、高さ30メートルの5階建ての大アリーナで、黒を基調とした重厚な内装に、純白の銀盤と華やかなスポットライトがよく映えます。

来年2月のミラノ・コルティナ五輪の前哨戦とも言える今大会。トップスケーターの活躍を見ようと、連日多くのファンが詰め掛けました。

会場には、約1万3000の席が設置されました。それでも、男女フリーが行われる大会3日目のチケットは発売から程なく完売。当日の朝は気温が一桁の寒さだったにもかかわらず、当日券を待つ人たちが開場の数時間前から列をなす盛況ぶりでした。

フィギュアスケートグランプリファイナルが開催されたIGアリーナ(撮影・前田充)

フィギュアスケートグランプリファイナルが開催されたIGアリーナ(撮影・前田充)

数々の大舞台を経験してきた坂本花織選手も、新会場とファンの熱気に興奮気味。大会前には「日本でのGPファイナルを経験できることはすごくうれしい、しかも新しい会場で新鮮な気持ち」と、目を輝かせていました。

2人の選手の言葉に

初出場の17歳中井亜美選手も大会期間中、MFアカデミーの先輩渡辺倫果選手とともに「こんなに人が入るんだ。土曜はもっと入るらしいよ」と興奮気味に語り合ったといいます。

ファンの声援は、アスリートのメンタルやパフォーマンスに直結するもの。その数が多ければ多いほど、自然とたくさんのオーディエンスを楽しませたいという気持ちが膨らむ選手も少なくないでしょう。

そんな環境の中で、私の心に強く残ったのが2人の選手の言葉でした。

ジュニアGPファイナル4連覇を達成し、表彰式でメダルを手に笑顔を見せる島田(中央)。右は3位の岡田(撮影・前田充)

ジュニアGPファイナル4連覇を達成し、表彰式でメダルを手に笑顔を見せる島田(中央)。右は3位の岡田(撮影・前田充)

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スポーツ

勝部晃多Kota Katsube

Shimane

島根県松江市生まれ。2021年4月入社。高校野球の神奈川担当などを経て、同年10月からスポーツ部に配属。バトル班として新日本プロレスやRIZINなどを担当し、故アントニオ猪木さんへの単独インタビューや武藤敬司氏の引退試合、那須川天心―武尊などを取材した。 23年2月から五輪班に移り、夏季競技はバレーボールを中心に担当。同年秋のW杯や24年夏のVNLなど。冬季競技はフィギュアスケートをメインに務め、全日本選手権は2年連続で取材中。X(旧ツイッター)のアカウントは「@kotakatsube」。